しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

葛藤が心を鍛える

今はラグビーワールドカップの開催中‥‥、しかも日本代表が大活躍していることもあって、

ラグビーが大好きな私のこの日記は、どうしてもラグビーの話題が多くなってしまいます。


今日のメルマガ「週刊正論」では、神戸製鋼の黄金期を築き、日本代表主将、監督を務めた

「ミスター・ラグビー」こと故・平尾誠二さんが、

平成26年4月11日に下関市生涯学習センターで行った、

「変化する時代に求められるリーダーとは?~人を育て、組織を動かす」

という講演の詳報が紹介されていました。


それによると、日本代表が準々決勝で南アフリカと対戦する10月20日という日は、

その平尾誠二さん(享年53)の命日にあたるそうです。

そして、先ほどの講演で平尾さんは、次のようなことを話されたそうです。


『僕の持論ですが、親子関係が友達化しているように感じます。

 僕の友人も大学生の息子がいて「俺の親子関係は友達みたいによい」と言うんです。

 果たしてそれでいいのでしょうか?僕はそうは思わない。友達は友達だけで十分なんです。

 人間は成長する過程で多様な人間関係があって色々なことを感じて成長していく。

 父親を「クソ親父」と思う時もあります。学校には怒ってばかりいる先生もいる。

 理不尽な指導を受けても、その葛藤が心を鍛えるんです。

 ですが、今は心を鍛える場面が非常に少ない。社会に出たら理不尽なことばかりですよ。

 「こんなはずではなかった」とその度に心が折れていてはダメ。前に進むには心の強さが必要なんです。

 色々な理不尽なことや、葛藤や苦悩があって、人間は鍛えられるのではないか。

 僕の場合はそれを子供の頃に鍛えられた。最近はそのような機会があまりに少ないのではないでしょうか。

 今の時代、学校が教育の主な場とされていますが、家庭でこそ人格は作られるのではないでしょうか。

 家庭には憩いの場の機能もあるけど、試練もあってこそ人格は作れる。

 家庭におけるリーダーである親は、その一役を担っているのではないか。

 聞こえのよいことを言えば子供からの評判も良くなるけど、

 彼自身が成長するきっかけを失うことになります。』


う~む、なるほど‥‥。「葛藤が心を鍛える」のですね‥‥。

ということで、10月20日は、「特別な思い」で、日本代表の試合をテレビ観戦したいと思います。

「考えさせる」教育

ビデオに録画していた「カンブリア宮殿」を見ました。

番組ゲストは、千代田区麹町中学校の工藤勇一校長先生でした。

麹町中学の改革は、「生徒が自分で考え、自ら行動できる自律した子供を育てる」ことを

最上位の目的として考えられているそうですが、その工藤先生の次のような発言が印象に残りました。


・親が言ったことで進路を変えたら子供は一生後悔する。

 子供が後悔しない生き方を支援するのが大事

・「職業を選ぶ」ということは、自分の道から選択肢を捨てること。

 何かを選ぶのだから捨てることになる。勇気を持って「捨てる」ことは大事な作業。

 専門の世界でうまくいかず、違う道を選んだときにも、その能力が必ず生きる。

・「道を狭めた方が可能性が広がる」と知っているのに、大人は違うことを言う。

 「狭めていいのか?」と。

 その親が「子供の後押し」をするようになるのが麹町中学の良さ。


そして、村上龍さんの次のような編集後記がありました。

『「中間・期末テスト廃止」「宿題廃止」などが話題になって、工藤先生は、異色だと言われる。

 だが、組織の歯車を育てるという明治以来の教育方針が、いまだ本流として残っているほうが異常だ。

 わたしはそういった教育体制で育った。数少ない例外を除いて教師は敵だった。

 だが現代、教師たちも疲弊している。どう生きればいいのか、規範もモデルもない。

 ただし、重要なのは「どう生きるのか」ではなく、「生き延びるには何が必要か」だ。

 工藤先生は、そのことを生徒たちに「教える」のではなく、「考えさせよう」としている。』


う~む、なるほど‥‥。

「記憶力重視の教育」を受けて育った私には、今でも「考える力」がなく、耳が痛いお言葉です。

ただ、村上龍さんのお言葉のなかで、「生き延びるには何が必要か」を考えるのは、

もちろん大切なことなのですが、「どう生きるのか」を真面目に考えるのも、

とっても大切なことではないかと思います。

人生最高の瞬間

台風19号が日本列島に大きな爪痕を残し、暗澹たる気持ちになっていたところ、

それを乗り越えて、明日への勇気と希望を抱かせてくれるような、そんな出来事が今日ありました。


ラグビーワールドカップで日本代表は、スコットランドに28対21で辛くも勝利し、

見事、目標のベスト8進出を果たしました。

試合を観ていて本当に感動しました。人生最高の瞬間を、この目で見届けることができました。


4年前のラグビーワールドカップで、南アフリカに勝利しながらスコットランドに敗れて、

決勝トーナメントに進出でず、悔しい思いをした日本代表‥‥。

不思議なくらい自然と、私の好きな「相田みつを」さんの、「肥料」という詩が脳裏をよぎりました。


『あのときの あの苦しみも あのときの あの悲しみも

 みんな 肥料になったんだなあ じぶんがじぶんになるための』


日本代表の決勝トーナメントでの更なるご活躍をお祈りしています‥‥。

人類史上最大の惨戦

台風19号の進路から遠く離れた、こちら愛媛でも、今日は強い風が吹いた一日となりました。

今回の台風で被災された皆様には、心よりお見舞いを申し上げます。


さて、『独ソ戦~絶滅戦争の惨禍』(大木毅著:岩波新書)を読了しました。

たくさん印象に残る記述がありましたが、そのうちのいくつかを、

次のとおり、この日記に書き残しておきます。


スターリンは、目前に迫ったドイツの侵攻から眼をそむけ、

 すべてはソ連を戦争に巻き込もうとするイギリスの策略であると信じ込んだ。あるいは信じたがった。

 不愉快な事実を突きつけられたにもかかわらず、起ってほしくないことは起こらないとする

 倒錯した「信仰」のとりことなったのだ。


ヒトラーは、国益は条約よりも上にあるものだとし、永遠に有効なのは成功であり、

 力なのだと述べている。


・たとえるなら、いかなる巨人であろうとも、神経や血管を断たれれば、

 存分に腕力を振るうことはあたわぬ。軍隊も同様で、通信網や補給線を切られたなら、

 兵力としては存在していても、戦力として有機的に機能することは不可能となる。


・近代用兵思想に大きな影響をおよぼした「戦争論」の著者カール・フォン・クラウゼヴィッツは、

 敵のあらゆる力と活動の中心が「重心」であるとし、

 全力を以て、これを叩かなければならないと論じた。

 敵の軍隊が重心であれば軍隊を撃滅し、党派的に分裂している国家にあっては首都を占領し、

 同盟国に頼っている弱小国の場合は、その同盟国が派遣する軍隊を攻撃するべしというのが、

 クラウゼヴィッツの主張であった。にもかかわらず、クラウゼヴィッツの後裔たちは、

 対ソ戦の遂行において、敵の重心は何であるかを考えなかった、

 あるいは、それはモスクワにちがいないと、確証もなしに信じ込んだのである。


クラウゼヴィッツは、戦争の本質が、敵に自らの意志を強要することである以上、

 敵戦闘力を完全撃滅し、無力化する「絶滅戦争」を追求するべきだと考えた。

 けれども、現実には、さまざまな障害や彼のいう「摩擦」、また、政治の必要性などによって、

 戦争本来の性質が緩和されるために、

 絶対戦争が実行されることは例外でしかないとみなすようになったとされる。

 だが、ヒトラーは、まさにその例外を実現しようとしていた。


独ソ戦終結から70年以上を経ても、この戦争の余波は消え去ろうとはしていないのである。

 絶滅・収奪戦争を行ったことへの贖罪意識と戦争末期におけるソ連軍の蛮行に対する憤りはなお、

 ドイツの政治や社会意識の通奏低音になっている。

 敢えてたとえるなら、ドイツ人にとって独ソ戦の像は、

 日本人が「満州国」の歴史や日中戦争に対して抱くイメージと重なっているといえよう。

 その意味で、この戦争の実態を知ることは、ドイツ現代史、

 ひいては、ドイツの現状を理解する上で重要な前提になろうし、

 おそらくは、昭和戦前期の歴史をアクチュアルな政治問題として抱える日本人にとっても

 有益になるはずだ。


いや、これらの記述以外にも、次のような驚くべき数字の記述も、

決して忘れてはならないと思いました。

ソ連は1939年の段階で、1億8879万3000人の人口を有していたが、

 第二次世界大戦で戦闘員866万8000ないし1140万名を失ったという。

 軍事行動やジェノサイドによる民間人の死者は450万ないし1000万人、

 ほかに疫病や飢餓により、800万人から900万人の民間人が死亡した。

 死者の総数は、冷戦時代には、国力低下のイメージを与えてはならないとの配慮から、

 公式な数字として2000万人とされていた。

 しかし、ソ連が崩壊し、より正確な統計がとられるようになってから上方修正され、

 現在では2700万人が失われたとされている。


・対するドイツも、1939年の総人口6930万人から、戦闘員444万ないし

 531万8000名を死なせ、民間人の被害も150万ないし300万におよぶと推計されている。

 (ただし、この数字は独ソ戦の損害のみならず、他の戦線でのそれを含む。)

 このように、戦闘のみならず、ジェノサイド、収奪、捕虜虐殺が繰り広げられたのである。

 人類史上最大の惨戦といっても過言ではあるまい。


う~む‥‥。(絶句) 言葉を失ってしまいます‥‥。

人間というのは、ここまで残酷になれるものなのでしょうか?

教科書ではほんの数行しか書かれていない独ソ戦の悲惨な実態を、

この歳になって初めて知ることになりました。是非、一読をお薦めしたい一冊です。

独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 (岩波新書)

独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 (岩波新書)

ひたすら祈りたい

整体の施術も今日が三回目‥‥。

あれほど痛かった左足の痛みも、ようやく快方に向かいつつあります。


さて、こちらではこの時間、生暖かい風が吹くようになりました。

これも大型で非常に強い台風19号の影響なのでしょうか‥‥?

報道によると、気象庁は東日本を中心に広範囲で記録的な暴風となり、

「大雨特別警報」を出す可能性があると明らかにし、

また、鉄道各社は運転を事前に見合わせる計画運休を発表、

航空各社も羽田や成田空港発着便を中心に欠航するとのことでした。


明日12日には、なんとか台風の被害が最小限に治まり、

明後日の13日には、台風一過の爽やかなお天気のもとで、

ラグビーワールドカップのベスト8をかけた、

「日本」対「スコットランド」の試合が無事に開催されることを、ひたすら祈りたいと思います。