しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

転職に伴う嬉しい変更

今日は、新しい職場に初めて出勤する日です。

これまで人事異動等を何回も経験しましたが、やはり初日は極度に緊張します。

辞令の交付や通勤届出等の作成など、諸行事をこなしているうちに、

あっという間に一日が終わってしまいました。

 

ところで、今回の転職で、通勤方法がバイクから郊外電車に変わりました。

不安と緊張の中の転職でしたが、

私にとっては、この通勤方法の変更が、嬉しい変更の一つでした。

というのも、電車に乗っている時間が往復で約40分あるので、

この時間を利用して読書ができるようになりました。

そして、松山市駅から庁舎まで徒歩で歩くので、

運動不足の解消にも少しは役立ちそうです。

 

一方、残念だったのは、

今回の職場も、お弁当業者の出入りがないことでした。

やっと、早朝のお弁当づくりから解放されると思っていましたが、

こちらは期待外れでした。

今週は何かと忙しそうなので、来週から再びお弁当作りに励むことにします。

 

今日は疲れました……。日記の内容も、中身がなくてゴメンナサイ……。

 

 

 

父の誕生日を前に

午前中は晴れ間が広がっていたのに、

午後からは大きな雷が鳴って雨も降り出し、急に肌寒さを感じるなど、

今日は変なお天気となりました。

4月に入って、例年だと桜の花も3分から5分咲きぐらいのところ、

今年は変な天気に阻まれるかのように、一向に桜の開花が進みません。

 その桜について、今日の日経新聞「春秋」に次のような一節がありました。

 

『サクラ前線は5月までひと月半かけ列島を染めて行く。

 時至れば咲き、散る。兼好は知性と感性を総動員し、

 花を味わいつくそうとしていたかにみえる。

 その姿勢に自然の摂理への畏敬が潜んでいよう。

 むろん、我々の心の底にも備わっているはずだ。

 花の下にたたずめる回数には限りがある。騒ぐだけではもったいない。』

 

この一節の中の「花の下にたたずめる回数には限りがある。」

という文章を読んで、茨木のり子さんの「さくら」という詩を思い出しました。

『ことしも生きて さくらを見ています

 ひとは生涯に 何回ぐらいさくらをみるのかしら

 ものごころつくのが十歳ぐらいなら

 どんなに多くても七十回ぐらい 三十回 四十回のひともざら

 なんという少なさだろう (以下、~略~) 』

 

ところで、明日、父は89歳の誕生日を迎えます。

父には、(そして私にも)「花の下にたたずめる回数」が

あと何回あるかどうか分からないけれど、

四季を繰り返して循環する時間のなかで、

家族とともに過ごせる時間を持てることの希少さと有難さが、

苦節の一年を経験することによって、ようやく分かったような気がします。

 

さぁ~、明日からは新しい職場です。

気持ちを入れ替えて、平成29年度を乗り切りたいと思います。

 

固定観念に束縛された経済成長

歴史学者小熊英二さんの執筆による朝日新聞「論壇時評」……。

毎回、その論評を楽しみに読んでいますが、

一昨日30日は、『思考実験 労働を買いたたかない国へ』というタイトルでした。

 

この論評で小熊さんは、「経済の停滞」、「長時間労働の蔓延」、

「激しい格差」、「著しい少子化」など、日本社会に山積する問題を、

まとめて解決する政策の思考実験を提案されていました。

 

その政策とは、時間給の最低賃金を、

正社員の給与水準以上(例えば時給2500円)にするというもので、

派遣や委託その他の、いわゆる「非正規」の働き方への対価も

同じように引き上げるというものです。

ただしこれは、「貧困層の救済」が目的ではなく、

日本社会を縛っている固定観念を変えることが目的とのことでした。

 

この思考実験の結果、日本社会がどのように変化するのか、

その詳細を引用させていただくと長くなるので、

私なりに簡単にまとめてみると、およそ次のようになります。

 ・正規と非正規の格差は減少する。

 ・「正社員の座」にしがみつく必要がなくなる。

 ・賃金が上がれば結婚しやすくなり、少子化の緩和が期待される。

 ・過度の長時間労働が減る。

 ・教育は学歴ではなく実質的なものとなる。

 

なるほど、こういう思考実験もあるのかと、感心して読みましたが、

私が印象に残ったのは、この思考実験の結果というよりも、

小熊さんの次のような記述でした。

 

『以上は思考実験である。

 実施した場合は、過度のインフレや円安を招く懸念もある。

 当然の話だが、競争や分断がまったくない社会は存在しないだろう。

 だがこの思考実験からは、最低賃金を大幅に引き上げるだけでも、

 日本社会が大きく変わることがわかる。

 そしてそのことは、日本社会が労働を湯水のように安価に使い、

 人間の尊厳を軽んじていることが、

 停滞と閉塞(へいそく)感の根底にあることを示している。 

 「より良い生活」への欲求のないところに成長はない。

 かつては電化製品が欲しいという欲求でも経済は成長した。

 だが現代の先進国では、欲求はより高次元になっている。

 それは「正当に評価されたい」「人権を尊重してほしい」

 「自由な人生設計をしたい」といった欲求だ。

 それを「我慢しろ」「仕方ない」と押さえつけて、成長するだろうか。

 あえて言おう。

 フルタイムで働いても尊厳ある生活ができないレベルの対価で

 人間の労働が買われている状態は、人権侵害である。

 人間が尊重されない社会では、経済も成長しない。

 日本はこの25年、「黙々と我慢して働けば成長する」という

 過去の観念に縛られてきた。

 だがもはや、そうした固定観念の束縛から逃れるべきだ。』

 

う~む、まいりました……。

特に、「人間が尊重されない社会では、経済も成長しない」

というご指摘には「ドキリ」としました。

欲求が高次元となった現代社会では、確かにそのとおりなのかもしれません。

いつものことではありますが、今回も、いろいろと考えさせられた論評でした。

Personal Decision Making(決断の時)

今日3月31日付けで、

昨年4月1日に再就職した民間企業(第三セクター)を退職しました。

来月3日からは、県が出資する農林水産関係の公益財団法人に

転職することになりました。

 

この一年間、以前の自治体とは異なった環境の中で、

自分なりに頑張ってきましたが、やはり一番の要因としては、

休日・休暇が格段に少ないなど勤務環境が現役時代より厳しく、

仕事と家庭の両立やモチベーションの維持が困難になったことでした。

 

この決断に至るまで、正直、ものすごく悩みました。

その悩みをこの日記で吐露することも幾度か試みましたが、

とうとう今日という日を迎えることになりました。

 

次の新しい職場に慣れてきたら、

この一年間の「心の変遷」を、この日記に徐々に綴っていきたいと思います。

今日は取り急ぎ、この日記を読んでくださっている皆様にご報告まで……。

涙もろさの原因は?

岡本全勝・福島復興再生総局事務局長が、今月28日のブログで、

今月23日付け日経新聞「読み解き現代消費」に掲載された

『キレる高齢者 脳トレで感情抑えて』という記事を紹介されていたので、

私もさっそく読んでみることにしました。

 

岡本局長のブログとも重複しますが、自らを省みるために、

私の日記にも、この記事を書き残しておこうと思います。

 

『最近、涙もろくなったと訴える中高年が多い。

         ~(略)~
 高齢者だけでなく、50代からも似た話が出るのは意外に思えるが、

 年を取ると涙もろくなるのは、感情移入しやすくなったのでも、

 感受性が豊かになったのでもない。大脳の中枢の機能低下が真の理由だ。 

 「背外側前頭前野」と呼ばれる部位が脳全体の司令塔となり、

 記憶や学習、行動や感情を制御している。

 涙もろくなったのは、この部位が担っている感情の抑制機能が低下したからだ。 

 最近は「キレる高齢者」も目立つ。

 携帯電話店で若い店員に突然怒鳴り始めたり、

 駅や病院で暴言を吐いて乱暴に振る舞ったりする高齢者を時々見かける。

 2016年版「犯罪白書」によれば、

 20年前と比べて高齢者の「暴行」は49倍に増加している。

 こうした「暴走老人」の増加も、背外側前頭前野の機能低下により、

 感情を抑制できない高齢者が増えたためだ。

 この部位の中核機能の一つに「作動記憶」がある。

 これは短時間に情報を保持し、処理する能力で、その容量は加齢とともに減少する。

 これが感情の抑制機能を低下させるのだ。

 高齢になって涙もろくなる人と怒りっぽくなる人には

 共通の背景があることを、中高年の方には知っていただきたい。』

 

う~む、なるほど……。

私も最近、懐メロを聴いては涙し、小説や新聞を読んでは涙し、

すっかり涙もろくなったと自覚していましたが、

これは感受性が豊かになったのではなく、脳の機能低下が理由だったのですね…。

 

そして、もうひとつの「怒りっぽくなる」については、

私自身は、今のところ「そこまでひどくはない。」と思っています。

ただ、私もいつ「暴走老人」になるか分かりません。(その素質は十分あります。)

ですから、キレそうになったら、この記事のことを思い起こそうと思います。

 

いや、それよりもこの記事は、

「キレる」妻に是非読んでもらう必要があります。(苦笑)