しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

自分の力で治す

今月17付けの「週刊ダイヤモンド」の特集は、

『クスリ・健康食品のウソ・ホント』でした。

その記事の中では、次のような

「医者と賢く付き合うためにやってはいけないNG5選」が書かれていて、

最近、なにかと病院に縁のある(?)私には、とても参考になりました。

 

1 自分で勝手に診断名を決めない

 ⇒勝手に診断名を決めつけるのではなく、

  医学を勉強してさまざまな患者を診てきた医者の経験を尊重し利用する。

2 受診の目的、要望をよく伝える

 ⇒薬を処方されて不安があれば、「なぜその薬なのか」

  「どんなリスクがあるか」など聞く。

  黙って飲まずにいると、症状が改善しない。

3 「病気」ではなく「自分」を診てもらう

 ⇒診察室では病気を診てもらうのではなく、

  「自分」を診てもらうという気持ちで医者と向き合う。

4 薬の「記憶」ではなく「記録」で持っていく

 ⇒病気を治療するための薬も、使い方を誤れば毒になる。

  一番いいのは、薬局で記録してもらう「お薬手帳」を持っていくこと。

5 医療知識を身に付け、上手に情報を引き出す

 ⇒大切な体は医者任せでなく、自分の力で治そうと思うこと。

  最低限の医療リテラシーを持つ。

 

う~む、なるほど……。

私が苦手なのは、病院の先生に自分の体に起きている症状を上手に伝えることです。

たとえば、今回の脳神経外科の受診に際しても、「めまい」の具体的な症状として、

「乗り物に酔ったみたい」とか「胸がムカムカする」などと説明しましたが、

「もっと的確な言葉の表現はできないものか…」と後悔しました。

そして、今不安なのは、6~7種類の薬を朝・昼・夕に飲んでいることです。

「こんなに飲んでも大丈夫なのかな……」というのが正直な気持ちです。

 

その点、妻は、自分の両親や兄の看病をした経験があって、

今回も私の代わりに、疑問点について先生にいろいろと質問をしてくれました。

私もこれからは、「最低限の医療リテラシー」を身に付けて、

この世で授かった大切な体を、「自分の力で治したい」と思います。

 

 

農業の未来を考える

梅雨に入ってから雨がほとんど降らず、晴れた日が続いています。

そろそろ一雨降って欲しいところです……。

 

さて、『2025年 日本の農業ビジネス』

(21世紀政策研究所編:講談社現代新書)を読了しました。

今私が働いているのは農林関係の公益財団法人なので、

書店で平積みされていたこの本の帯紙に、

「日本の農業はこう変わる!」と書かれているのを見て、

仕事に役立つことが書かれているかもしれないと思い、購入したものです。

 

本書によると、ながらく農政・農協頼みだった国内の農業が変わりつつあり、

成長ビジネスとしての農業経営体が日本の各地で誕生・展開しはじめていて、

その「新しい農業」を実践している事例がいくつか紹介されています。

そして、わが国の農業を成長させるカギは、

企業が参入しやすい環境を整備することが、結論のひとつとして書かれていました。

 

う~む、なるほど、そういうものですか……。

本書を読んでいると、市場や消費者に重点を置く立場であることが

次第に分かってきますが、そもそも21世紀政策研究所が、

経団連の公共政策シンクタンクなので、

企業寄りの主義・思想を考慮に入れる必要があるかもしれません。

 

ところで、昨日17日の日経新聞に、

吉野家ホールディングスが農業事業を縮小したことが明らかになった」

という記事がありました。グループの外食チェーンの食材にするために

神奈川県などでコメや野菜を作っていたけれど、

黒字化のメドが立たず、生産をやめたそうで、

「農業の再生を期待される企業参入だが、実際は撤退するケースが少なくない。

本業のノウハウを生かす緻密な戦略が求められている。」と書かれていました。

 

さらに、その記事には次のような解説がありました。

『多くのケースで共通なのは、本業のノウハウを生かそうとして参入し、

 農業の収益性の低さに直面して黒字化に見切りをつける戦略の「甘さ」だ。

 日本は輸入農産物も合わせれば、

 年間の食品ロスが数百万トンに達するほど供給過剰になっており、

 農産物の生産で利益を出すのは簡単ではない。

 規制が企業の農業ビジネスの障壁になっているわけでもない。

    ~ (略) ~

 農業は高齢農家の大量引退が始まり、大きな変革期にある。

 そうしたなか、有力農家が規模拡大の好機を生かすために法人化するなど

 「企業的な経営」は成長の条件の一つ。

 農業に参入する企業も農業の収益性の低さを踏まえたうえで、

 競争に打ち勝つ新たな戦略が必要になっている。』

 

農業を企業的な経営として成り立たせるはとても難しいことがよく分かります。

この本は、日本農業の未来を考える意味では、一読の価値があると思います。

 

 

 

今日は「良い日」にならず

昨日願ったように、「今日は良い日」にはなりませんでした……。

 

というのも、今朝、いつもより2時間遅く午前7時に起きたところ、

めまいが激しく、胸がむかむかして、立って行動するのが困難な状態でした。

そこで、私の様子を見兼ねた妻が、先週の脳神経外科病院に連れて行ってくれました。

 

病院では、点滴を打ってもらい、再度、MRIを撮ることになりました。

さらに、妻が、私の物忘れが最近ひどくなったことを先生に告げると、

認知症のテストまで受けることになりました。(トホホ…)

 

先生のMRI診断では、先週から脳に特には変化はなく大丈夫とのこと。

また、この時期には、季節の変わり目による気圧の変化などで、

めまいを理由に来院される方が多いとのお話がありました。

なお、先ほどの認知症テストは30点満点の満点で、

とりあえず認知症の疑いはないとのことでした。(苦笑)

 

点滴の効果があったのか、おかげさまで今は、

こうして日記を書けるまで体調が回復しています。

ちなみに、今日処方してもらった薬を加えると、

私は全部で7種類の薬を飲むことになりました。

「病気の総合商社」の次は、「薬の総合商社」になってしまいそうです。

 

皆さんも、時節柄、くれぐれもお身体ご自愛ください……。

 

 

 

 

ついてない日

今日16日は、出張で宇和島市に行ってきました。

今月は5日に続いて、二度目の宇和島出張です。

 

前回と同様、昼食休憩で道の駅「きさいや広場」に立ち寄ったところ、

今日はいつもと違って高齢の外国人観光客で混雑していました。

後で聞くと、どうやらその方たちは、市内坂下津岸壁に寄港した

外国クルーズ客船「カレドニアンスカイ」(イギリス)の乗客だったようです。

 

宇和島商工会議所のHPを見てみると、

宇和島市ではクルーズ振興によ地方創生を推進しているとのことでした。

外国クルーズ客船の乗客は、船そのものがホテルなので、

寄港地に宿泊することはなく、そのため地元に落ちるお金はお土産物など少額で、

経済波及効果は小さいと言えるかもしれません。

しかし、心のこもった「おもてなし」をすれば、

今度は陸路で来ていただけるかもしれないし、

口コミで別の方が来てくれる可能性も否定できません。

そういう意味で、外国クルーズ客船の寄港はビジネスチャンスであり、

地域経済の活性化につながります。

 

ところで、肝心の昼食ですが、「郷土料理・食のひろば」で食べようとしたら、

食券売り場は、先ほどの外国人の方々ですごく混雑していました。

そこで仕方なく、お弁当を買ってレジで精算しようとしたところ、

手が滑ってそのお弁当が床に落ち、中身が散乱してしまいました。

 

う~む………。(呆然というか、絶句というか…。)

店員さんを呼んで片付けてもらい、違うお弁当を買うことになった私……。

とても高くついたお昼ご飯となりました…。

(まぁ、こういう「ついてない日」が、人生には幾たびか訪れます。

明日は、良い日になりますように……。)

 

根底にある考え方

今月9日付けの『溜池通信』で、

「かんべえ」さんこと、双日総合研究所吉崎達彦さんが、

最近流行のコーポレート・ガバナンス論に関し、

『企業を動かす動機は本来、内発的なものであるべき』として、

次のようなことを書かれていました。

 

『 ~(略)~ 裏を返せば、ESG(環境・社会・ガバナンス)の

 スコアがいいからと言って、それでいい企業を発見できるわけではない。

 例えばガバナンスの仕組みという点では、

 東芝は明らかに先端的な取り組みを行っていた。

 それでは立派な経営を行っていたかといえば、

 現在は投資家の期待を大きく裏切っている。

 だから、外形的な基準でガバナンスを云々することにはあまり意味がない。

 企業の行動原理は、当然のことながら会社の内側に求めなければならない。

 そのヒントは得てして会社の歴史の中に隠れている。

 間違っても会社の方針を、 投資家や有識者などの外部の意見に

 求めるようであってはならないと思うのである。』

 

一方、今月13日には、岡本全勝・内閣官房参与が、

「人という財産」というタイトルで、HPに次のようなことを書かれていました。

『 ~(略)~ 「人は財産」という割には、企業会計はそれを評価しないのですよね。

 「個人の財産」と言ったときに、多くの場合、不動産や預金を指しますが、

 略歴に書く各種の資格や学歴、そこには書かれない人柄や能力、

 友人や趣味なども大きな財産ですよね。

 職場にあっても、組織の能力は、売上高や商品だけでなく、

 従業員の能力や社風もあります。数字に表せない能力もあるのです。

 国や地域でも、お国柄、社会関係資本など、数字に表せない「強さ」があります。』

 

一見、つながりがないようなお二人のご意見ですが、

「企業の行動原理は会社の内側に求めるべき」とか、

「組織には数字に表せない能力もある」とか、

根底にあるお考えには、共通のものがあるような気がしました。

ちなみに、私は毎日、このお二人のブログを読むことが習慣になっています。

いつも最新の知見を勉強させてもらって、とても有難いと思っています。