しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

読書・文学

世界と人間の不条理を考える

台風25号の接近に伴う影響なのでしょうか、今日は真夏のような暑さとなりました。そして、台風から遠く離れている当地でも、お昼前からは、とても強い風が吹き荒れました。本当に今年は、自然の猛威に右往左往します‥‥。 さて、本棚の隅に眠っていた『異邦人…

日々進化する学問

『現代経済学~ゲーム理論・行動経済学・制度論』(瀧澤弘和著:中公新書)を読了しました。いや、正確に言うと、「読んだ」というよりも「眺めた」という感じでしょうか‥‥。私にはちょっとレベルが高くて難解な本でした。 その難解な本書のなかでも、一つだけ…

人生を変える名著との出合い

NHKEテレの「100分de名著」は、私のお気に入りのテレビ番組で、ビデオに録画して毎回欠かさずに見ることにしています。また、同時にテレビテキストも毎月必ず購入して読むように心掛けています。そのテレビ番組の司会者・島津有里子さんが、NHK…

後生畏るべし

今日の日経新聞「池上彰の大岡山通信 若者たちへ」では、池上さんが東工大生の皆さんと一緒に毎月開催されているという「読書会」のことが書かれていました。今回、その読書会で取り上げられていたのは、私の愛読書でもある『生きがいについて』(神谷美恵子…

「日本型組織の特質」を考える

久しぶりに月刊誌「文藝春秋」を購入しました。 真っ先に読んだのは、ノンフィクション作家・保阪正康さんの『昭和の軍人に見る「日本型悪人」の研究』でした。保阪さんは、「平然とウソをつく、白を黒と言いくるめる、失敗すると居直って部下に責任をなすり…

過去ー現在ー未来という時間軸

窓を開けると、今日は涼しげな虫の声が聞こえてきます。ただ、仕事から帰宅後の夕暮れ時に、ツクツクボーシが鳴いているのにはびっくりしました。 さて、昨日の日曜日、ビデオに録画しておいたNHKEテレ「100分de名著forティーンズ」を観ました。…

他人のなかに生きる

『死と生』(佐伯啓思著:新潮新書)を読了しました。本書の帯紙に『「死」とは何か。なぜ、怖いのか。死ねば、どこへゆくのか。』という人間にとっての究極の問い掛けが書かれていて、しかも、著者が保守の論客の佐伯啓思先生だったので、書店で迷うことなく…

もう一つの甲子園

「夏の甲子園」が休養日の今日は、ケーブルテレビで「俳句甲子園」を観戦しました。 決勝戦は、山口県立徳山高校が3対2で東京の開成高校に勝利し、開成高校の3連覇を阻止しました。私的には、開成高校の「清らかに 星積りゆく ケルンかな」が、じんわり心…

人口減少社会を考える

町立図書館で借りてきた『未来の年表~人口減少日本でこれから起きること』(河合雅司著:講談社現代新書)を読了しました。アマゾンの本書の内容紹介には次のように書かれていました。 『日本が人口減少社会にあることは「常識」。 だが、その実態を正確に知…

待つこと、そして希望すること。

NHKテレビテキストの100分de名著『河合隼雄スペシャル』を読了しました。 本書を読んで一番印象に残ったのは、ゲスト講師の河合俊雄さんが、河合隼雄さんの座右の銘の一つが、「モンテ・クリスト伯」(デュマ著)の「待て、しかして希望せよ!」であるこ…

座右の一冊

昨日は飲み会で、この日記はお休みしました。大学OBの集まりで、皆で「都の西北」を久しぶりに歌って帰りました。とても楽しかったです。 さて、『読売新聞朝刊一面コラム~竹内政明の「編集手帳」傑作選』(中公新書ラクレ)を読了しました。私は、竹内さん…

長編小説を読み直す

『邪宗門(上)・(下)』(高橋和巳著:河出文庫)を読了しました。(上)(下)合わせて1200ページを超える大作のなかで、印象に残った個所を、あえて一個所あげるとすれば、私なら、主人公・千葉潔の思想的背景が書かれていると思われる、次の記述を選びます。…

神々と英雄の本を読む

阿刀田高さんの「私の履歴書」を読んだことをきっかけに、久しく積読状態だった『ギリシア神話~神々と英雄に出会う』(西村賀子著:中公新書)を読了しました。当たり前とはいえ、カタカナの登場人物が多く、読み通すには忍耐を必要とする本でした。 本書で一…

「不条理」と向き合う

NHKテレビテキストの100分de名著『ペスト』(アルベール・カミュ)を読了しました。番組の講師は中条省平・学習院大学教授で、番組HPでは、カミュとペストについて次のような解説がありました。 『第二次大戦の只中、「異邦人」「シーシュポスの神話」…

「凄惨な現実」を知る

『日本軍兵士~アジア・太平洋戦争の現実』(吉田裕著:中公新書)を読了しました。 著者は、「次の三つの問題意識を重視しながら、凄惨な現実を歴史学の手法で描き出してみたい。」と述べられていました。 ・戦後歴史学を問い直すこと ・「兵士の目線」で「兵…

本という費用対効果のよい投資

今日16日の日経新聞「リーダーの本棚」は、NPO法人・フローレンス代表理事の駒崎弘樹さん。「人生の意味教えてくれる」というタイトルの記事のなかで、次のように述べられていました。『本は著者が苦しみや悲しみの果てに得たものを 惜しげもなく提供し…

底なし沼のような世界

今月9日の日経新聞「活字の海」は、『目利きが編む文学作品集 名作と出合うきっかけに』という見出しで、記事の冒頭には、次のように書かれていました。『過去の名作を読みたいけれど、どの作品から読み始めたらいいのか分からない。 本を選ぶための指針が…

新しい世界が開けたかも?

『落語家はなぜ噺を忘れないのか』(柳谷花緑著:角川SSC新書)を読了しました。「松岡正剛の千夜千冊」のHPで松岡さんが、『いろいろな本を継続して貪り読めるコツのひとつに、 ときどき自分が知らない極端な専門家たちの吐露や告白、 未知の領域の観察や報…

遠い日々をもう一度生きる

今月1日から日経新聞「文化」欄で、作家・阿刀田高さんの「私の履歴書」の連載が始まりました。第5回目の今日は、『若き日の読書 おもしろいものだけ選別 淫らな本に心ときめく』という見出しで、その書き出しは次のような文章でした。『若い日の読書につ…

「次元の転換」が起こるとき

昨日は夕食前に、久しぶりに西の海岸に夕陽を見に行ってきました。海岸は漂着したゴミが清掃されていて、沈む夕陽がさらに美しく感じました。清掃された方々に感謝、感謝です。ところで、いつも思うのですが、私が昇る朝日よりも、沈む夕陽に魅力を感じるの…

異例の政策の生成過程

『官僚たちのアベノミクス~異形の経済政策はいかに作られたか』(軽部謙介著:岩波新書)を読了しました。読了後に振り返るとやはり、本書の一番最後に書かれていた次の記述が一番印象に残っています。 『いつのころだろうか。 日本では「決められる政治が善…

身体と思想の包み紙

『文章読本さん江』(斎藤美奈子著:ちくま文庫)を読了しました。結論から先に言うと、読んでいてとても痛快な本でした。「文章読本」とは、「文章」とはいったい何なのか、著者は次のように述べられていました。 『原点にもどって考えてみよう。文章読本とは…

「清張史観」を学ぶ

NHKテレビテキストの100分de名著『点と線・砂の器・昭和史発掘・神々の乱心』と『松本清張の「遺言」~「昭和史発掘」「神々の乱心」を読み解く』(原武史著:文春文庫)を読了しました。放送大学教授で政治学者である原さんの、テレビ番組での解説が…

二冊の本の読書感想文

『人に強くなる極意』(佐藤優著:青春新書)と『安倍官邸「権力」の正体』(大下英治著:角川新書)を読了しました。いずれも職場の上司からいただいた本です。 まず、『人に強くなる極意』は、人間力を強化するために必要な基本技法である、「怒らない」「びび…

自分の言葉で書く

『書く力~私たちはこうして文章を磨いた』(池上彰、竹内政明著:朝日新書)を読了しました。本書にはとても参考になる記述がたくさんあり、すごく勉強になりました。そのいくつかを以下のとおり抜き出してみました。 ・「文章力は引き出しの量に大きく左右さ…

脳科学の一端を知る

町立図書館で借りてきた『サイコパス』(中野信子著:文春新書)を読了しました。 本書を読むまで、私は「サイコパス」という言葉そのものを知りませんでした。著者によると、もともとサイコパスとは、連続殺人犯などの反社会的な人格を説明するために開発され…

金融政策の年代記を学ぶ

『日銀と政治~暗闘の20年史』(鯨岡仁著:朝日新聞出版)を読了しました。昨年末に発行された週刊東洋経済で、「今年最も推薦できる一冊」として、本書が次のように紹介されていたので、「これは是非、買って読んでみよう」と思いました。 『本書はデフレ脱…

遅ればせながら?

韓国と北朝鮮が来月末に首脳会談を開くことで合意したことについて、昨日のこの日記で、「朝日新聞の社説と一面コラムの「天声人語」には、この話題のことが一言も触れられていないのが不思議でした。」と書きました。遅ればせながら、今日8日の朝日新聞の…

ユゴーの思想を学ぶ

ビデオに録画していたNHKEテレ「100分de名著」、『ノートル=ダム・ド・パリ』の最終回を見て、並行してテレビテキストも読み終えました。番組指南役は、フランス文学者で明治大学教授の鹿島茂さんでした。 「ノートル=ダム・ド・パリ」は、「レ・ミ…

「脱・まじめ」な生き方を学ぶ

町立図書館で借りてきた『まじめの罠』(勝間和代著:光文社新書)を読了しました。 まず初めに、著者はこの本の要点を、随所で次のように分かりやすく整理されていました。・「まじめな人」の典型 ①与えられた枠内で最大限の努力をしてしまう人 ②その枠自体が…