しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

読書・文学

考えるための最良の方法とは

今日の日経新聞文化欄に、作家の高橋源一郎さんが、アルベール・カミユの長編小説「ペスト」を題材に、「踏み止まる」というタイトルのエッセイを寄稿されていました。そのエッセイには、次のような印象深い記述がありました。 ・主人公である医師のリウーは…

久しぶりに読んだ推理小説

外出の自粛が日常的に求められていることもあって、最近は自宅で推理小説を読むことが多くなりました。先の連休中は、「宮部みゆき責任編集 松本清張短編コレクション㊤」(文春文庫)を読了し、そして、今日は、娘が我が家に残してあった「夜明けの街で」(東…

人生に彩を添えてもらった曲

「古関裕而~流行作曲家と激動の昭和」(刑部芳則著:中公新書)を読了しました。 小学生の頃、映画館で聴いた「モスラの歌」、テレビから流れていた東京五輪行進曲「オリンピック・マーチ」、大学生の頃、神宮球場で肩を組んで歌った母校の応援歌「紺碧の空」…

時間との闘い

5月の声を聞いた途端に、一気に夏モードになりました。今日も汗ばむような天気で、急激な気温の変動に、なかなか身体が順応することができません。 さて、『知的再武装~60のヒント』(池上彰・佐藤優著:文春新書)を読了しました。いつもながら、お二人の…

生存をおびやかす不条理

長らく積読状態であった「ペスト」(カミュ著:新潮文庫)をようやく読了し、同時に、2018年6月号のNHKテキスト、100分de名著「ペスト」を再読しました。新潮文庫のこの小説の結末の文章と、NHKテキストの執筆者である、中条省平・学習院大学…

名作は色褪せず

四月の中旬だというのに、今日は凍えるような寒さとなりました。日中の気温は10℃にも届かないのに、職場の建物は、終日、暖房が入りませんでした。このご時世、せめて職場では、風邪を引かないためにも、快適な環境で仕事をしたいものです。 さて、今日は…

「意志の強靭さ」を学ぶ

今日は吹く風が冷たく、3月としては寒い一日となりました。東京では雪が降ったそうです。 さて、『西田幾多郎の思想』(小坂国継著:講談社学術文庫)を読了しました。『聖の青春』(角川文庫)と同様、娘が我が家に残していったもので、おそらく大学生時代に購…

まるでリアルタイムの出来事

今日の日経新聞一面コラム「春秋」に、小松左京さんの小説が、次のように書かれていました。 『南極大陸を除くすべての大陸に広がった‥‥。 新型コロナウイルスの蔓延(まんえん)ぶりは、いまやこう表現される。 小松左京が1964年に発表した「復活の日」を…

本にも相性?

『ナショナル・ストーリー・プロジェクトヌ①』(ポール・オースター編:新潮文庫)と『ハーメルンの笛吹き男~伝説とその世界』(阿部謹也著:ちくま文庫)を読了しました。前者は、朝日新聞一面コラム「折々のことば」で、後者は、日経新聞「ベストセラーの裏側…

アガペーの瞬間を記憶する

『人生の役に立つ聖書の名言』(佐藤優著:講談社文庫)を読了しました。本書を読んで、聖書の言葉の真意を何も知らずに、勝手に解釈をしていたことを知りました。 例えば、「こころの貧しい人たちは、さいわいである、天国は彼らのものである。」という言葉の…

政治はハーモニー

今月22日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、福永文夫さんの『政治はあくまで「お手伝い」の役割を超えてはならない』という言葉で、いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。 『日本政治史家は、その著『大平正芳 「戦後保守」…

不出来な私の過去

昨日12日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、詩人・石垣りんさんの「不出来な私の過去のように 下手ですが精一ぱい 心をこめて描きました。」という言葉で、いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。 『詩「不出来な絵」(詩集『…

「賢明さ」と「弱さ」

今月7日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、堂目卓生(どうめたくお)さんの『経済を発展させるのは「弱い人」、あるいは私たちの中にある「弱さ」である。』という言葉で、いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました、 『今日の企業…

期待に違わぬエッセイ集

『ルリボシカミキリの青~福岡ハカセができるまで』(福岡伸一著:文春文庫)を読了しました。 昨年11月末に放映されたNHKスペシャル、「ボクの自学ノート~7年間の小さな大冒険」で、この本の中の一節が取り上げられ、それが強く心に響いたので、購読し…

困難は克服できるのか?

昨日、そして今日と、よく晴れて穏やかな日が続きました。この冬は比較的暖かい日が多いせいか、インフルエンザに関する報道がほとんどありません。その代わり、毎日見聞きするのが新型肺炎の話題です。報道によると、新型肺炎による死者が、中国以外で初め…

人生は「無限への一過程」

『中曽根康弘~「大統領的首相の軌跡」』(服部龍二著:中公文庫)を読了しました。帯紙に書かれた「追悼」の文字に惹かれて購入した一冊です。 本書では、印象に残った二つの記述がありました。その一つは、東大在学中、期末試験中の息子のことを慮って、危篤…

「読みたい本」がまた一冊?

昨日26日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、アメリカの小説家、ポール・オースターの「物事について考えを固めてしまわず、見えているものを疑うよう心を開いておけば、世界を眺める目も丁寧になる。」という言葉で、いつものように鷲田清一さんの…

一生涯を貫く趣味を持つ幸せ

今年92歳になる私の父は、囲碁が趣味です。 昨年の夏に体調を壊すまで、デイサービスの通所日以外は、毎日、自転車に乗って、自宅近くの公民館に碁を打ちに行っていました。また、デイサービスでも碁を打つお相手がいたようです。今は、かかりつけ医の勧め…

器の中身を捨てる

NHKテレビテキスト、100分de名著『貞観政要~呉兢』を読了しました。番組指南役でテキストの執筆者は、出口治明・立命館アジア太平洋大学学長、「貞観政要」は、唐第二皇帝・太宗李世民が、臣下とともに理想の皇帝像を模索した問答集です。テキスト…

漂えど沈まず

第162回芥川賞が、今日の夕、受賞者が決まるとのことで、今朝の日経新聞一面コラム「春秋」には、次のようなことが書かれていました。 『洋酒会社で働いていた開高健が芥川賞を受けたのが1958年1月、27歳の時だ。 取材攻勢に加え、勤め先の社長も自…

性急にではなく丹念に

今日ようやく来年の年賀状を書き終えました。明日、投函します。関係者の皆様、元旦に届かないかもしれませんので、なにとぞご容赦くださいませ‥‥。 さて、今日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、ラ・ロシュフコーの『智は、いつも、情に一ぱい食わさ…

「読みたい本」は山ほどあるのに‥‥

今日の日経新聞電子版を眺めていると、『働く自分、考える人へ~東大・早大の書店員が選ぶ3冊』という記事に目が留まりました。「働く自分」の姿を考える学生にお薦めの本を、東京大学と早稲田大学の大学生協の書店で働くお二人に選んでもらったのことで、…

語り継がれるべき「問い掛け」

深いため息を幾度となくつきながら、長い時間をかけて読み終えた『陸軍特別攻撃隊』(高木俊朗著:文藝春秋ライブラリー)全三巻‥‥。1700ページに及ぶ本書には、たくさんの考えさせられる記述がありましたが、そのなかで、敢えて3つの記述を選ぶとしたら…

なんだか申し訳ないような‥‥

今日は2週間ぶりの病院(耳鼻咽喉科)の通院の日でした。せっかく郊外電車で松山市内まで行くので、運転免許証の更新手続きのため、市内勝岡町の運転免許センターまで足を運ぶことにしました。伊予鉄松山市駅から運転免許センターまで、バスで片道約40分な…

私のお気に入りの詩

一昨日、勤労感謝の日の日経新聞一面コラム「春秋」に、茨木のり子さんの詩が引用されていました。コラムの全文を引用させていただきます。 『タイトルは「六月」。しかしこの詩はきょうの「勤労感謝の日」にぴったりだろう。 「どこかに美しい村はないか 一…

いらぬお節介‥?

今日の日経新聞「プラス1」の「何でもランキング」は、『誰かに薦めたくなる本』でした。本好きな書店員が選ぶ「本屋大賞」の大賞と第2位のうち、実際に5作品以上読んだ1000人が、お薦めの本を選んだもので、上位の10冊が紙面に掲載されていました…

違う顔つきをする本

今日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、モンテーニュの『読書をしていて困難な個所にぶつかっても、いつまでも爪をかんでなんかいない。 一、 二度、突撃をこころみたら、あとはほうっておく』という言葉で、いつものように鷲田清一さんの、次のよう…

侏儒の言葉

今日の日経新聞一面コラム「春秋」では、芥川龍之介の「侏儒の言葉」のことが書かれていました。その全文を、次のとおり引用させていただきます。 『「今昔物語集」などをネタにいくつもの傑作を書いた芥川龍之介が、こううそぶいている 。 「古典の作者の幸…

思春期を揺さぶる文学

今日の日経新聞「The STYLE」の「文芸時評」に、『思春期を揺さぶる「文学」が危ない』というタイトルで、次のようなことが書かれていました。 『高校時代の授業の中身を今もはっきりと覚えている方はどれほどいるのだろうか。 学業をさぼってばかりいた身に…

人類史上最大の惨戦

台風19号の進路から遠く離れた、こちら愛媛でも、今日は強い風が吹いた一日となりました。今回の台風で被災された皆様には、心よりお見舞いを申し上げます。 さて、『独ソ戦~絶滅戦争の惨禍』(大木毅著:岩波新書)を読了しました。たくさん印象に残る記述…