法政大学が「47都道府県幸福度ランクング」を公表しています。
研究方法は、
「様々な社会経済統計の中から、
地域住民の幸福度を端的に示していると思われる40の指標を抽出・加工。
これら40の指標を上位から順にランキングを付すとともに
10段階評価(1〜10点)をした。」とされています。
上位3県には、福井県、富山県、石川県といった北陸の県が占めており、
下位3県は、大阪府、高知県、兵庫県でした。
ちなみに愛媛県は、福島県、宮崎県と同点の27位でした。
私が意外に思ったのは、
長寿県である沖縄県が41位であったことや、
情報や娯楽・サービスといった都市的機能が充実している東京都や神奈川県が
下位グループに位置していることでした。
このような結果をみると、
・「どの指標を採用するのかで結果は大きく異なるのではないか」、
・「そもそも人間の幸福は数字では測れないのではないのか」、
といった疑問が生じます。
ところで、愛媛県では、
現在、県の新しい長期計画を策定しているところです。
長期計画では、将来の目標を数字で示すことが必要になってきますが、
どういうものを成果指標とするか、
あるいはどの程度まで目標を高めるかなど、各界各層から様々な意見が出されています。
行政に対しては、アウトプットやアウトカムが、県民から求められるのは当然ですが、
一方で、行政には、目に見えない、
あるいは数字には表わすことのできない世界があることも
分かっていただきたいな……というのが私自身の正直な気持ちです。
さて、果たして幸福にはランキングがつけられるのでしょうか?
トルストイの「アンナ・カレーニナ」は、
次のような文章で始まります。
『幸福な家庭はすべて互いに似かよったものであり、
不幸な家庭はどこもその不幸のおもむきが異なっているものである。』
- 作者: トルストイ,木村浩
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