しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

昭和の歌

今日の日経新聞の生活面で目を引いたのは、
「昭和の歌で浸る思い出」でした。

『昭和の流行歌にたっぷり浸れる
レストランやバスツアーなどがにぎわいを見せている。
懐かしいヒットの数々に耳を傾けて口ずさめば、
当時の記憶が鮮明によみがえり、思い出話にも花が咲く。
時代を色濃く映した昭和歌謡のメロディーや歌詞は、
とりわけ中高年の心に響くようだ。』

東京浅草のシアターレストランでの
昭和歌謡の歌と踊りの披露や
はとバスの「なつかしあの歌この歌東京ドライブ」などが
中高年に人気を博しているという記事でした。

また同日の日経新聞の「春秋」は、
歌手の由紀さおりさんが、
米国のジャズオーケストラと組んで1969年当時の歌を
日本語で歌ったアルバムが欧米でヒットし、
日本に逆上陸して、オリコンのベスト10位に入った
という内容でした。

昭和30年以降の昭和は、
高度経済成長時代に入り、
国民の多くが「今日よりも明日」に希望があった時代です。
昭和30年生まれの私は、
途中オイルショクはあったものの、バブル崩壊までの約35年間、
日本経済の成長とその果実の恩恵を受けてきた世代であることは間違いありません。

一方、富山和彦さん(経営共創基盤CEO)は、Voice12月号の「巻頭の言葉」で、
「すべては子供たちの時代のために」と題して
次のように書かれています。

『〜(中略)〜こうした停滞、迷走の根底にあるものは何か?
私は、二十世紀の繁栄の果実を手に入れた、
上の世代(五十代以上)と既得権者たちの政治的動物としての劣化が、
先進国共通に進んでいるのだと思う。
人口と経済が右肩上がりの時代では、
目前の利潤の最大化を追い求めることが、
長期的にも豊かな生活を保障したし、成長は分配の不公正も覆い隠してくれた。
だから人々は政治的に成熟する必要もなく歳をとる。
おそらく日本の団塊世代の政治的な成熟度は、
全共闘時代に革命ごっこをやっていたころと大差ない。』

団塊の世代を中心とする中高年を対象とした市場には
ビジネスチャンスがあること。
そうした中高年世代から若者世代への所得の再分配が必要であること。
いろいろと考えることが多い一日でした。