しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

ふるさと大学「伊予塾」

第35回ふるさと大学「伊予塾」が伊予市民会館で開催されました。
講師は、キャノングローバル戦略研究所理事長で
日本銀行総裁福井俊彦氏、
演題は、「これからの日本」でした。

福井先生は大阪府の御出身なのですが、
小学校の頃に伊予市(旧南伊予村)に疎開されていた経験がある御縁で
本日の講師を務められたそうです。

講演では、
欧州、米国、中国の現状を解説された上で、
現在の世界経済を「定常状態なき世界経済」であるとし、
内向きになったといわれる日本の今後の課題について、
実に示唆に富むお話をしていただきました。

今問題となっているTPPについても触れられ
 ①農業、林業水産業を若者にとって魅力ある産業にする必要があること。
 ②枠組みが既に出来上がっているのではなくこれから作っていくもの。
  その際、日本には「ルールを提案して実行していく能力」が試されること。
 という2点を考えなければならないと指摘されました。

そのほか、
 ・原発事故後のエネルギー・環境政策の再構築
 ・巨額の公的債務残高を抱えた日本財政の再建
 ・排他的経済水域を生かした海洋国家としての展開
についてもわかりやすく講演していただきました。

講演では時間の関係で触れられませんでしたが、
福井先生のレジュメの最後の次の文章が印象に残っています。

『自立を目標に懸命に努力する人々と苦労を共にする心』