しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

大都市制度を考える(その3)

大都市制度について頭の整理をするうちに
いろいろなことが分かってきました。

首相の諮問機関に「地方制度調査会」があります。
その会長を務める西尾勝先生は、
大阪府知事・市長ダブル選挙で勝利した
地域政党大阪維新の会」が掲げる大阪都構想について、
「(同調査会で)議論されると思っている。」と述べ、
大都市制度のあり方を審議する際に取り上げる意向を示されたそうです。

総務省に設置された「地方行財政検討会議」においても
大都市制度のあり方について既に議論がなされており、
問題意識として次の4点が指摘されています。

①大都市制度について、都道府県との二重行政の解消のために
 一層の権限移譲を進めることを構想し得るか。
都道府県に属さない大都市(特別市など)は構想し得るか。
 あるいは、広域自治体制度(道州制など)と関連づけてのみ
 議論し得ると考えるべきかどうか。
③指定都市制度は、行政区、議会のあり方など市長や議会が住民から遠く、
 住民自治の観点から課題があるという指摘についてどう考えるか。
 更に、指定都市において域内分権、住民自治の充実を図っていくためには
 どのような仕組みが考えられるか。
④大都市部において人間関係の希薄化に起因する社会事象が多く生じているが、
 地方自治制度において対応し得る方策はあるか。

最後の④などは非常に奥が深いものがありますが、
今後どのような解決策が提示されるのか、
議論の行方を注視していきたいと思います。