しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

長く曲がりくねった道

日銀の白川総裁が、昨日(10日)、ロンドン市内で講演された内容が、
日銀のHPに掲載されています。

演題は、「デレバレッジと経済成長」
副題は、「先進国は日本が過去に歩んだ「長く曲がりくねった道」 を辿っていくのか?」
金融政策の専門知識は私にはありませんが、
白川総裁の講演内容は、毎回、丁寧で分かりやすいと思います。

今回の講演では
チャールズ・デッイケンズの「二都物語」の冒頭部分
「それはおよそ善き時代でもあれば、およそ悪しき時代でもあった‥」
を引用されているほか、
副題の「長く曲がりくねった道」は、
ビートルズの曲の中でも私が一番好きな
「The Long and Winding Rord」、
講演の結語部分の「涙の水たまり」は、
同じく「The Long and Winding Rord」の歌詞の中の
「full of tears」を引用されているなど、知的好奇心を刺激してくれます。

白川総裁の講演の本論の部分で私が興味を引かれたのは、次の部分です。
『私はこれまで便宜的に「失われた20 年間」という表現を使ってきたが、
 前半と後半とでは低成長の原因がかなり異なっており、
 両者を一括して論じるのは、ややミスリーディングである。
 1990 年代の低成長の主因は、
 未曾有のバブル崩壊に伴うデレバレッジであった。
 これに対し、2000 年代以降の低成長の主因は
 世界の経済史に例を見ないような急速な高齢化や人口減少である。』
更に白川総裁は、
『人口動態が経済に与える影響をもっと研究する必要がある』と述べられています。

日本の「失われた20年」の原因については、
エコノミストや学者の方々が、論文や著書などで解説されていますが、
私はどの説が正解なのか分かりませんし、
ひっとしたらピンポイントの正解はないのかもしれません。
もっといろいろな本を読んで勉強したいと思います。