「コンビニだけが、なぜ強い?」(吉岡秀子著:朝日新書)を読了しました。
この本では、コンビニ業界トップ3社の取り組みを紹介しているほか、
トップ3社の社長へのインタービューも合わせて掲載されています。
トップ3社の具体的な取り組を、著者は次のように簡潔に整理されています。
・セブン−イレブンは、「近くて便利」を追求
・ファミリーマートは、「究極のホスビタリティで海外展開」
・ローソンは、「イノベーションで脱コンビニ」
そして著者は、「なぜ、コンビニが強いのか?」、そのポイントとして
次の5つを列挙して、それぞれ具体的に解説しています
①変化対応力、②商品力、③効率性、④娯楽性、⑤公共性
この中でもやはりキーワードは、「変化対応力」。
『約40年前、東京の豊洲にセブン第1号点ができ、
日本のコンビニ史がスタートして以来、
おにぎりを売る、ファストフードを開発する、収納代行を始める、
ATMを設置する‥‥。
いつの時代も社会や生活者のニーズの変化を察知し
「変化対応型産業」として発展してきた。』
という著者の解説に、素直に納得してしまいます。
人間も同じで、
「変わらずに生き残るためには、自ら変わらなければならない」のかもしれません。
また、私が個人的にコンビニに期待しているのは、その「公共性」です。
これまでもコンビニは、「公共料金納付」、「住民票の交付」、「宅配の受付・受け取り」など
本業以外にもさまざまなサービスを展開してきましたが、
人口減少・超高齢化社会においても、
ネットショッピングという強力なライバルと切磋琢磨しながら
コンビニは「社会インフラ」としての存在感を武器に、
世の中にとって、なくてはならない存在であり続けることでしょう。
ところで、私の自宅近くの、駅前の小さなスーパーは、一昨年の夏から廃業しています。
ちょっとした買物をするのにはとても便利だったのに……。
コンビニが来てくれたら、すごく嬉しいのだけど‥‥。ちょっと無理かしら?
- 作者: 吉岡秀子
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2012/02/10
- メディア: 単行本
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