昨日(29日)、
東海沖から日向灘にかけての「南海トラフ」を震源とする巨大地震で、
死者が最大32万人に達するとの推計が公表されました。
これはとても衝撃的な推計です。
今日の日経新聞の記事では、
『東日本大震災を大きく上回るとされる被害想定は、
「千年に一度」の最大級地震が起きた場合の数字で、
次に発生する地震・津波の被害がこうなるというものではない。
推計結果を正確に理解したうえで、防災対策を着実に進めることが重要だ。』
と今後の防災対策の重要性を指摘しています。
そのほか、記事では、
・時間帯別で被害が大きくなるのは、冬の深夜に地震が起きた場合であり、
これは、在宅率が高い上、多くの人が就寝していて、
避難に移るまでの時間が日中に比べて3倍の15分程度かかるためであること。
・冬場は気温が低いため、津波から逃れても低体温症などで死亡する人も増えるが、
半面、在宅率の低い夏の昼間の被害は小さくなること。
・建物の被害が大きくなるのは冬の夕方に地震が発生した場合で、
これは、台所や暖房器具などで火を使っている家が多く、
火災で焼失する建物が増えるためであること。
などが書かれています。
愛媛県人にとって、ちょっと気になるのが次の記事です。
『四国の愛媛県や香川県は、
建物倒壊による死者が半数近くにのぼり、他の地方より高い。
東海地方などに比べて建物の耐震化が遅れていることが一因とみられる。』
「建物崩壊による死者が半数近くにのぼる」ことになったのでは、
悔やんでも悔やみきれません。
このことは事前に防げることなので、
住民や関係機関がなんとか頑張って、建物の耐震化を進めていく必要があります。
今回の推計の内容は衝撃的ですが、
記事が指摘しているように、
最優先課題は「命を守ること」、
そして、「数字を悲観することなく、住民一人ひとりが冷静に備えること」です。
そうですよね。「正しく恐れる」ことが重要ですよね。