以前、この日記で、ユーチューブは「タイムカプセル」のようだと書きました。
今日の日経新聞「春秋」では、作家の久間十義さんが、
ユーチューブは「記憶の宝庫」だと述べられたことが紹介されています。
なにかと話題になるこの動画投稿サイトを、
久間さんはもっぱら「過去に遡る手段」として使っているそうです。
その様子を書いた部分は、次のとおりです。
『昭和の流行歌を聴けば心は少年時代に戻って祖父の面影がよみがえり、
70年安保の映像を呼び出せば高校生の昔を思い出す……と久間さんは書いていた。
小欄も同様で、先日は「鉄人28号」のアニメに出合ってグッときてしまった。』
この気持ちは、本当によく分かります。
私も、懐かしい音楽や映像に触れると、当時の思い出が蘇り、涙することが度々ですが、
最近は、過去を懐かしむばかりでなく、
「現在進行形の事象を確認する」作業も、ユーチューブで行っています。
昨日の研修旅行のバスの中で、
どなたかが持参された、復興支援ソング「花は咲く」のCD音楽が流れていました。
なんだかとても勇気付けられる歌で、とりわけその歌詞が素晴らしいのですが、
研修旅行から帰宅した後、
早速ユーチューブを起動して、メロディと歌詞の確認をした次第です。
かように、「現在進行形の事象を確認する」うえで、ユーチューブは便利な代物ですが、
先ほどの「春秋」の記事では、
『かくなる威力だから著作権をめぐる摩擦は付き物というべきか、
その点の話題も絶えない。』として、その問題点も指摘しています。
記事は、次のように続きます。
『インターネット上の音楽や動画を、
海賊版と知ってダウンロードすれば刑事罰を科すという改正著作権法がきょう施行される。
ユーチューブで往時を懐かしんでいたら御用、というわけではないが、
これをパソコンに保存すれば法に触れるケースもあるという。
被害者の告訴が条件だが、場合によっては2年以下の懲役だ。』
私は、音楽や動画のダウンロードの仕方さえよく分からないPCオンチですが、
便利さの代償が極めて大きいことを、改めて自覚したところです。
これからは、往時を懐かしむのにもリスクが伴うのですね……。