しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

理想の所属長とは?(その2)

昨日の続きです。

大森彌先生は、大部屋主義の管理職には、
『「自他に誠実で、明朗な性格をもち、度量が大きく、豊かな関心の持ち主」
 といった意味でよき人柄を備えていることが求められる。』として、
次のように述べられています。

少々長くなりますが、大変参考になりますので、引用させていただきます。
『誠実とは、相手の立場や心情を慮るとともに自分の気持ちにも正直なことを、
 明朗とは、ものごとにウジウジしたこだわりがなく
 性質が明るくユーモア(ゆとり)の精神に富んでいることを、
 度量が大きいとは、他人の言動を一概に拒否することなく受容する心の広さ、
 おおらかさ、懐の深さを、
 豊かな関心とは、さまざまな事柄に豊かな関心を持ち、問題を発見し、
 進取の気性を備えていることを、それぞれ意味しているといえる。』

う〜ん、これってなにも国の行政機関に限ったことではなく、
民間企業の所属長にも当てはまるのことではないでしょうか?
一時期、民間企業の人事評価に成果主義が導入されたこともありましたが、
うまくいかなかったということを聞いたことがあります。
そういう意味では、大部屋主義は日本型経営システムなのかもしれません。

再び、安岡正篤先生の登場です。
安岡先生は、「東洋人物学」で「人物」を次のとおり定義されています。
 ・その地位には淡々落々として
 ・敬虔で私心なく
 ・自信を温容に包み
 ・慈愛と信頼を秘めて
 ・侵し難い威厳を備えながら
 ・どこかユーモアがあり
 ・そして一抹の寂しさを含んでいるもの

そうですよね。
所属長とは、このような「人物」でありたいものです。