昨日の続きです。
大森彌先生は、大部屋主義の管理職には、
『「自他に誠実で、明朗な性格をもち、度量が大きく、豊かな関心の持ち主」
といった意味でよき人柄を備えていることが求められる。』として、
次のように述べられています。
少々長くなりますが、大変参考になりますので、引用させていただきます。
『誠実とは、相手の立場や心情を慮るとともに自分の気持ちにも正直なことを、
明朗とは、ものごとにウジウジしたこだわりがなく
性質が明るくユーモア(ゆとり)の精神に富んでいることを、
度量が大きいとは、他人の言動を一概に拒否することなく受容する心の広さ、
おおらかさ、懐の深さを、
豊かな関心とは、さまざまな事柄に豊かな関心を持ち、問題を発見し、
進取の気性を備えていることを、それぞれ意味しているといえる。』
う〜ん、これってなにも国の行政機関に限ったことではなく、
民間企業の所属長にも当てはまるのことではないでしょうか?
一時期、民間企業の人事評価に成果主義が導入されたこともありましたが、
うまくいかなかったということを聞いたことがあります。
そういう意味では、大部屋主義は日本型経営システムなのかもしれません。
再び、安岡正篤先生の登場です。
安岡先生は、「東洋人物学」で「人物」を次のとおり定義されています。
・その地位には淡々落々として
・敬虔で私心なく
・自信を温容に包み
・慈愛と信頼を秘めて
・侵し難い威厳を備えながら
・どこかユーモアがあり
・そして一抹の寂しさを含んでいるもの
そうですよね。
所属長とは、このような「人物」でありたいものです。