しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

涙の量と質

どうも私は、この手のコラムにめちゃくちゃ弱いみたいです。
昨日18日(水)の読売新聞「編集手帳」を読んで、目から涙がこぼれそうになりました。

米大リーグのドラフト会議で、
ダイアモンドバックス車いすの大学生を指名したニュースに、
花の不思議な生態を重ね合わせたコラムでしたが、
そのコラムの最後は、竹内政明さんらしい人間味あふれる文章で終わっていました。

『 〜(中略)〜
 現役選手の夢を断念したあと、
 球団職員として大リーグで働く新しい夢をかなえるまでには、
 ひとり涙を流す数え切れない夜があったに違いない。
 仕事や学業に悩み、人間関係に苛(さいな)まれ、
 いまこの瞬間にも暗黒に身を置いている人がいるのだろう。
 あと少し。
 時間はきっと、つぼみの誕生を告げるはずだから。』

このコラムを読んだ後、
「YOMIYURI ONLINE」で、該当記事を確認しました。
大リーグ球団社長の、次の言葉も格好良かったです。

ダイヤモンドバックスのデリク・ホール球団社長は
「この指名を非常に誇りに思う。
 希望ならスカウトに、経営に興味があればその部門に。
 選手としての夢は断たれたが、新しいページを開こうと本人に話した」と
 今後の活躍に期待を込めた。』

なんだか、アメリカ社会の「懐の深さ」を垣間見た気がしました。

大学に進学した直後に、二盗を試みヘッドスライディングした際、
野手とぶつかり首を骨折して下半身不随になったコリー・ハーン外野手(21)。
大リーグでプレーする夢が、突然終わりを告げた後、
彼が見せた真摯な生き様は、私なんかは、とても真似できそうにありません。

ということで、昨日も涙を流しそうになりました。
歳を取ると、涙もろくなって、自分が情けなくなることもあります。
そして、「自分はこれまでにどれくらいの量の涙を流してきたのだろう、
これからどれくらいの量の涙を流すことになるのだろう」と考えてしまいます。

涙も「量」より「質」かな?
できれば、残りの人生は、「うれし涙」を流していきたいです。