しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

17文字の青春

こちらは終日雨が降り続きました。
いつも水不足が心配される当地には、恵みの雨になったようです。

今日は外が雨だったので、家の中で「俳句甲子園」を堪能しました。
今年は、東京の開成高校Aチームが優勝。
開成高校俳句甲子園の常連校で、
今年も彼らの洗練されたというか、大人びた俳句を鑑賞することができました。

今年の俳句甲子園、私の印象に残った俳句が二句あります。
一つ目は、
敗者復活戦で勝ち上がった、沖縄県浦添高校の、
『蓑虫や 爆音といふ 子守唄』という俳句。

もう一つは、
大会最優秀句に選ばれた、広島県広島高校・青本 柚紀さんの、
『夕焼けや 千年後には 鳥の国』という俳句です。

俳句には素人の私から見ても、
どちらの俳句も、深く「思い」をめぐらせるものがありました。

まず、浦添高校の俳句には、
「沖縄の痛みを理解する」という言葉が、
安易で軽率な言葉になりかねないことを思い知らされました。

また、最優秀句は、「諦観」と「希望」の両方が備わっている、
とても壮大で奥の深い俳句だと感じました。
審査員の先生も同じようなことをおっしゃっていたので、
なんだか自分の直感を褒められた気がして、すごく嬉しくなりました。
私は、この俳句に「諦観」よりも「希望」を託したいと思います。

ところで、俳句甲子園は、地元の愛媛CATVが生中継を行っています。
俳句甲子園も全国的に有名になったとはいえ、
高校生が真剣にディベートする姿を、
愛媛県の一部の人しか見れないのはとても残念に思います。

賞をもらって涙ぐむ女子高生、
先生や友達に感謝の言葉を述べる男子高生など、
高校野球に負けないくらいの、涙と感動のドラマがあります。
なんとかその感動を、全国の人に発信できないものでしょうか?

高校生の17文字には、「青春」という、
輝かしいけれども、何とも言えない「郷愁」も漂っています。