しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

財政再建の旅

昨日に引き続き、今日も快晴で穏やかな一日となりました。
日照時間も随分と長くなったような気がします。
今この時間も、外はまだ明るいです。

さて、今日の日経新聞「シリーズ検証 消費税 未完の改革」の最終回は、
『「8%」問われた覚悟』でした。

17年振りとなる今回の消費税増税の立役者は、
前首相の野田佳彦さん、自民党前総裁で現法相の谷垣禎一さん、
そして、自民党麻生内閣民主党菅内閣
経済財政相を務めた与謝野馨さんの3人です。

この3人は、長く歴史に名を遺すと思います。もちろん積極的評価で…。
というのも、私は、消費税には逆進性という欠点はあるけれども、
一番「公正・公平」な税だと思っているからです。

記事の中では、野田前首相の次の言葉が印象に残りました。

『根底での信頼感はあった。思想信条では一致できると。
 谷垣さん以外の人が自民党総裁だったら合意はできなかったと思う。』

「信を万事の本と為す」というように、
やはり政治は、「信頼」が大切であることが分かりました。

また、次のQ&Aも示唆的だと思います。

Q 安倍晋三首相は15年10月の税率10%への引き上げを決断するでしょうか。

A 心配だ。もちろん経済が悪かったらやる必要はないが、
  普通の場合でもやりたくないのではないか。
  15年は統一地方選自民党総裁選、16年は参院選がある。
  衆院選だってどこかでやる。次の選挙を考える時期だ。
  次の世代を考えないのではないか。それが怖い。

この答の中の「次の世代を考えないのではないか。」という言葉は、
安倍首相だけでなく、全ての「大人」が肝に銘じておくべき言葉だと思います。

そして、与謝野さんの「深謀遠慮」には恐れ入ります。
それは、次の衆院選自民党が負けることを見越したうえで、
自公政権下の2009年の通常国会で、
改正所得税法の付則に次の文言を盛り込んだことです。

「消費税を含む税制の抜本的な改革を行うため、
11年度までに必要な法制上の措置を講ずる」

付則といえども法律は法律です。
財政タカ派で、まるで「策士」のような与謝野さんですが、
「誰かがしないといけない事だから身を捨ててもやろうと思った。」
という言葉を聞くと、この人は本当の「信念の人」だと思いました。

今年4月からは消費税は8%になります。
でもこれは一里塚。私たちの財政再建の旅は、まだまだ続きそうです……。