今日(9日)の読売新聞の一面には、
「東京はブラックホール」というショッキングな見出しが掲載されていました。
日本の総人口は2008年をピークに減少に転じ、
国立社会保障・人口問題研究所の推計では、
2048年に1億人を切り、22世紀には5000万人を割り込むそうで、
未曽有の人口減社会を生き抜くための道筋を探ろうというのが、
特集連載記事の趣旨のようです。
そして、この「ブラックホール」の意味するところは、
記事の次の記述で理解できました。
『地方から首都圏へ若者が移っても、そこで多くの子供を育めば、
日本全体として人口減にはならないはずだが、現実は違う。
大都会の慌ただしい生活と仕事、狭い住宅事情、薄い人間関係。
さまざまな要因が結婚や出産をためらわせる。
高齢単身者が急増し、医療と介護の人材を必要とする東京は、
なおも全国から若者を吸収して地方を滅ぼす。
人材供給源を失った東京もまた衰退していく――人口ブラックホール現象だ。』
なるほど……。
周囲からすべて吸い尽くした末に自らもやがて消滅するのがブラックホールで、
この現象と人口減社会の将来とを結び付けているという訳ですね。
さらに、記事では、
2040年までに若年女性(20〜39歳)が5割以上減る自治体が896あり、
人口の再生産能力を失ったまま1万人を割る523市町村は、
自治体として立ちゆかず「消滅」の可能性があるという、
悲観的なデータも示されていました。
ドラッガーは、
「明日をつくるために今日なすべきことが すでに起こった未来を探すこと」
という名言を残されています。
人口減社会は「すでに起こった未来」ですよね。
対策を打たなければならないことは分かっているのに、
なかなか有効な手立ては見つかりそうもありません……。
はて…? どうしたものかな…?