しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

衝撃の実態

昨日27日に放送された
NHKスペシャル『女性たちの貧困〜「新たな連鎖」の衝撃〜』を見て、
暗澹たる気持ちになりました。

10代・20代の若い女性の貧困の実態が、
これほどまでに深刻なものとは、正直、思いも寄りませんでした。

貧困の実態とは、およそ次のような内容でした。

・母親と姉妹の親子3人が、ネットカフェでその日暮らしをしている。
 妹は中学生で、ここ半年間も学校に通っていない。
 何を食べたいかと聞かれると、「親子3人で、もう一度鍋を囲みたい。」

・朝5時に起きて、コンビニなどのバイトをしながら、家計を支えている女性。
 彼女は、保育士になりたくて、専門学校に入学するための資金をこつこつと貯金している。

愛媛県在住の大学生が、自らの学費を稼ぐために、週末は時給の高い東京でバイトしている。
 その間の住まいは、ネットカフェ。
 一方、実家の母親も、パートを掛け持ちして暮らしている。

・大学卒業後、正規の職に就けない女性。
 彼女には、数百万という奨学金の返済が待ち受けている。

・子どもを授かりながら、経済的な理由から、手放す必要に迫られる若いお母さん

政府が女性の活用を成長戦略と位置付けているのにもかかわらず、
多くの若い女性が年収200万円未満というシビアで過酷な現実。
しかも、彼女たちには、働く意欲と能力が十分あるというのに、それを生かせない。
こういう現実は、「不条理」以外の何ものでもありません。

政治や行政も、決して手をこまねいているわけではないと思いますが、
セーフティネットという網の目を、もっと細かく張り巡らす必要があると感じました。

たとえば奨学金は、貸与型から給付型へ、その比重を移すことはできないか。
高齢者重視の政策から、若い世代への支援策に転換できないか。などなど…。

日本の社会から、「女性たちの貧困」という言葉が無くなるようにしたいものです。