今月7日に日経新聞電子版に掲載された
丹羽前会長は、「優等生の罠」という言葉を使われていました。
ブログの内容は、ドイツの著名な自動車会社の不祥事に関連するもので、
不正行為を働こうと積極的に思っていないにせよ、
結果的に不正行為に手を染めることを
「やむなし」と黙認してしまう思考パターンに
経営者や社員、そして組織までもが陥ってしまう
その原因こそ、「優等生の罠」であると丹羽前会長は述べられています。
さらに続いて、
「名門企業にふさわしい業績を上げ続けたい」、
「実績ある部署の歴史を汚すことはできない」、
「先輩たちの名誉に傷をつけたくない」、
「自分も評価されて昇進したい」、
このような気持ちは結局、
「優等生であり続けたい。劣等生にはなりたくない」
ということと同じだと鋭く指摘されています。
う~む、相変わらず鋭い御指摘です。
たぶん自分自身は、
「優等生であり続けたい。劣等生にはなりたくない」などと
思っている人は少ないのでしょうが、「忠誠心」というか、
「組織を守りたい」という気持ちは多くの人が持っていると思います。
では、どうすればよいのか?
丹羽前会長は、ズバリ、次のように述べられています。
・うぬぼれや傲慢を排し、普段から常識的な視点を持ち、
会社の業績や組織を見つめなおし続けることが大切。
・相手が自分に対して嘘をつかない。社員同士が本音で話しあえる。
そんな組織の信頼関係を築くことこそ、マネジメントの土台。
それは国や業種の違いを問わず、
優等生の罠にはまらないための要諦でもある。
はぃ、おっしゃるとおりだと思います。
結局は、「個人は謙虚に」、「組織は風通し良く」が重要なのですね…。
でも、これが簡単なようで実に難しい。
難しいから不祥事が絶えないのだと思います。