しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

祭りのあとの寂しさは

ラグビーW杯が終わった後の寂しさは、

例えば、吉田拓郎の「祭りのあと」の歌詞のような気持でもあります。

 

文字どおりの身近な「お祭り」は、露店もめっきり少なくなって、

最近、その高揚感がなくなってしまったけれど、

人生において、何かに夢中になれる「イベント」が終わった後には、

言い知れぬ寂しさが付きまとうのは、今も昔も変わりがありません。

 

そんなことを思っていたところ、

昨日の日経新聞電子版「経営者ブログ」で

鈴木幸一会長が次のような表現で、私と同じような思いを綴られていました。

 

『日本が出場しない試合も、

 深夜、眠らずに時間を使っても後悔しない内容の試合ばかりだった。

 戦いに感動し、興奮する時間が、

 ワールドカップの終わりとともに消えてしまい、残念としか言いようがない。』

 

この文章に続いて鈴木会長は、

ラグビーの魅力の本質は、「戦いの美しさ」だとして、

次のように述べられていました。

 

『鍛え抜かれたたくましい筋肉の塊のような男の集団が、

 厳格なルールのもとに激しくぶつかり合い、

 楕円形のラグビーボールをめぐって戦う姿は感動的である。

    ~(略)~

 現代では、戦うことが美しいといった表現については、

 すぐにも叱られそうなのだが、

 深夜、放映されるワールドカップ・ラグビーには、

 忘れていた人間の本性から湧く

 高揚した瞬間に魅せられてしまったのである。』

 

う~む、お上手な文章に感心することしきりです。

映画「シコふんじゃった」の冒頭、

俳優の柄本明さんが読み上げる、

ジャン・コクトーの「相撲観戦記」を彷彿とさせるものがあります。

 

鈴木会長のブログを読んで、ラグビーは相撲と同様、

その本質は「格闘技」であることを改めて思い知った次第です。