しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

就活の思い出

今日2日の朝日新聞天声人語」は、「就活」に関するコラムでした。

コラムによると、学業に差し支えるという大学側の声を受け、
経団連が就活を後ろ倒しにする新たな指針を創ったことから、
2016年春に卒業予定の大学3年生らに向けた会社説明会は、
昨日3月1日に解禁されたとのことでした。

これまでは3年生の12月スタートでしたから、3カ月遅く、
選考の解禁も4年生の4月から8月へと4カ月遅くなるそうです。

私の甥っ子も、現在、地元の大学の3年生です。
いつの頃だったか、将来の進路を尋ねたところ、
「高校の先生になって、野球部の監督をやってみたい。」と、
甥っ子から聞いた記憶がありますが、
今年のお正月に本人に会った時には、そのことを明確に否定されました。

私といえば、「就活」には悪戦苦闘しました…。
大学4年生にもなって、確固たる職業意識を持っていなかったせいか、
百戦錬磨の企業の面接官は、私の意志薄弱さを的確に見抜いたのだと思います。

今となっては懐かしい思い出ですが、
当時の私は、「これでもか…」というほど、悩んで悩んで悩み抜きました。

さて、先ほどのコラムは、次のような文章で締めくくられていました。

芥川賞を受賞後もしばらくは会社勤めを続けた津村記久子(きくこ)さんが、
 1年前に本紙に語っている。いわば就活の勧めだ。
 「これほどいろんな世界への入り口を見られる機会はない」
 確かに。大変だろうが得るものはきっとある。』

確かにおっしゃるとおりで、
「自分は何をしたいのか」、「どこで働けば社会に貢献できるのか」などなど、
自分なりに真剣に考えたことは、振り返ると得難い経験だったように思います。

〈職業は就活生です新宿のハンバーガー屋で夜行バスを待つ〉

コラムで紹介されたこの短歌に、限りない郷愁と共感を覚えた一人として、
甥っ子をはじめ、就活生の方々の御健闘をお祈りしたいと思います。