しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

政治家と危機管理

日経新聞に連載中の
古川貞二郎・元内閣官房副長官の「私の履歴書」を
毎日、関心を持ちながら読んでいます。
今日は、村山元総理と危機管理の話でした。

阪神淡路大震災当時の村山総理の対応は、
世間一般では、あまり良く言われていないように感じますが、
古川元副長官は、
阪神・淡路大震災で村山内閣は情報が上がってこなかったため
 「初動が遅れた」と批判されたが、
 危機管理や復旧・復興対策では相当な成果を上げたと思う。
 これは村山さんの「思う存分にやってくれ。
 私が責任を取る」という姿勢に負うところが大きい。』

『村山さんは私心のない人格者で、
 政治家はいかに人格が大事かをしみじみ実感した。』
と述べられています。

「敬虔で私心なく…」は、
東洋人物学でいうところの「指導者の条件」だと承知していますが、
この記事を読んで、私自身、これまでの村山元総理に対する見方が
少し肯定的な評価に変わったように思います。

さらに、記事のなかの危機管理についての記述も参考になりました。
古川元長官によると、危機管理の仕事は大きく二つあって、
一つは危機的状況時の対応であり、もう一つは予防とのことでした。

予防とは、具体的には、世界で起こる様々な災害等の実情をいち早く収集し、
それを基に日本の防災体制を整備しておく仕事です。

これも、危機管理の要諦である
「普段やっていることも満足にできない。
普段やっていないことは絶対にできない。」の
具体的な内容を書かれたものだと、私なりに理解しました。

まだまだ、連載は続くようですが、
内閣官房という、時の総理を支える組織・仕事がいかに大変かを、
思い知らされている毎日です。