今日27日に日経電子版に掲載された「ことばのドリル」も
前回の第10回と同様、大変勉強になりました。
まず、「勧める」と「薦める」について、
これまであまり考えることなく使っていましたが、
その違いがようやく理解できました。
「勧める」は勧誘、奨励(行為の場合)で、
「薦める」は推薦(人や物の場合)との解説がありました。
たとえば、良書は「物」なので「薦める」を使うとのこと。
次に、「つかぬことをうかがいますが」という言い回しも、
これまで何気なく使っていました。
解説によると、本来は、「それまでの話とは関係のないことを尋ねますが」
という文脈で使うとのことでした。
そして、「私淑」という言葉の使い方も初めて理解しました。
私淑とは、面識のない人を著作などを通じて師と仰ぎ、
その言動を模範として学ぶこと。
面と向かって指導を受けた場合に使うのは誤りで、
直接教えを受けている人に対しては
「師事」や「親炙(しんしゃ)」を用いるとのことでした。
ちなみに、安岡教学の精髄「人物学」について、
豊田良平氏は、人物学を修める上の秘訣として、次のように述べられています。
『できるだけ我々の同時代の優れた人物に親炙し、
時と所を異にして親炙することができなければ、古人に学ぶこと』
『私淑する人物を持ち、愛読書(座右の書)を持つということが、
人物学を修める根本的、絶対的字要件であること』
この文章を読むと、「親炙」と「私淑」が適切に使い分けられています。
う〜ん、それにひきかえ、これまで私は、
「誤用」をいかに「多用」してきたことか……。
とても恥ずかしいです。