しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

紙とネット

今日11日の日経新聞に掲載された「池上彰の大岡山通信」では、
「新聞・ネット活用術」が紹介されていて、大変参考になりました。

先日のこの日記で、私見として、
ネット記事は紙面記事に「勝てない」ことを書きましたが、
どうしてそうなのかを
池上さんは文章で上手に、しかも格調高く説明されていました。
私にはとても真似できない「芸当」です……。

池上さんによると、新聞の良さは、
政治や経済、国際など分野ごとに紙面の一覧性があることや、
同じページに、別の重要なニュースを発見できる魅力があること。

また、米国ではネットの普及によって、
紙の新聞が前ほどには読まれなくなり、地方新聞社が次々に倒産した結果、
議会や行政の問題点を追及する記者がいなくなり、
汚職が増えてしまったという指摘があるほか、選挙の投票率も下がった
ということでした。

「新聞は、民主主義のインフラの役割を果たしているのだということを、
新聞がなくなって初めて気づく。」という記述は、
民主主義を維持していく上で、とても重要なことを指摘されていると思いました。

一方、ネット検索に関しては、その威力を過信すると、
特定の情報に対する反対意見を見落としてしまうおそれがあり、
この点、新聞には反対意見や別の視点も提供してくれる場合が多いので、
読み比べることによって情報の偏りを補えるという記述は、
誠におっしゃるとおりだと納得しました。

そして池上さんは、記事の最後に次のようなことを書かれていました。

『大切なことは、一人ひとりが情報を取捨選択する力を身につけて、
 情報の価値を見極められるようになること。
 アナログ(紙)とデジタル(ネット)の良さを組み合わせ、
 自分流の情報収集の方法を身につけてもらえたらと思います。』

「情報の価値」を見極められるようになるために、
自分流の情報収集の方法を身につけることは、
なかなか難しいけれど、とても大切なことだと思います。

今日は、久しぶりに「硬い」日記を書くことができました…。