先月31日に放送されたNHKスペシャル、
『戦後70年ニッポンの肖像〜豊かさを求めて』の第2回目、
「バブル」と「失われた20年」は、見ごたえのある番組でした。
あとでこの日記を見て、番組の概要が思い出せるように、
NHKの番組HPから、次の文章を引用させていただきます。
『バブル崩壊後に訪れた「失われた20年」と呼ばれる長期に及ぶ経済の停滞。
実は、バブル崩壊直後、日本経済を代表する企業のトップたちが、
この事態を明治維新、敗戦に次ぐ第三の日本の転換点と位置づけ、
早くからその対応について幾度となく議論を重ねていた。
さらに、トップたちは、それまでの常識や美徳をかなぐり捨てて、
その事態を乗り越えようと様々な模索を続けてきたのだった。
今回、トップへの徹底取材を通して改めて見えてきたのは、
「失われた20年」の苦闘と試行錯誤の記録である。
そこから、私たちはこれからの日本経済を考える上で、
どのような教訓を得ることができるのだろうか。』
ところで、今回の番組ゲストは、作家の堺屋太一さんと
「戦後日本経済史」の著者でもある野口悠紀雄さんでした。
お二人は、「ここ数年が日本に残された最後のチャンスかも知れない。」、
たしかこのような趣旨を、共通しておっしゃっていたように思います。
どういうことかというと、
人口減少に伴う労働力不足など、
社会経済の構造的な課題に今の日本は直面しており、
「バブル」と「失われた20年」という二つの「事件」の教訓を生かして、
これらへの対策を講じなければ、
ふたたび同じような「事態」に陥るのではないか、
およそこのような指摘だったように記憶しています。
1955年という高度成長が始まった年に生まれた私、
1985年というプラザ合意の年に生まれた娘、
そして、2011年という東日本大震災の年に生まれた孫娘……。
象徴的な出来事があった年に生まれた三人ですが、
これからの日本が、私が二十歳までに経験したような
「明日に希望が持てる社会」となるよう、切に祈りたい気持ちです。