しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

信頼できる組織

日銀の木内登英審議委員が今月3日に、
青森市で開いた金融経済懇談会後の記者会見で話された内容が、
日経電子版に掲載されていました。

記事の内容は、およそ次のようなものでした。

 ・中国向けなどの輸出の停滞や値上げ懸念による消費の弱さが影響し、
  7〜9月期も景気はさえない動きとなるが、
  おおむね実体経済は安定しているので、
  先行きについても景気対策などで中国経済が持ち直し、緩やかな経済拡大が続く。

 ・日銀が目指している2%の物価安定目標は、
  日本経済の潜在成長率がより高くならないと達成は難しい。

 ・量的・質的金融緩和の効果は、短期的には効果があったものの、
  持続的に期待に影響を与え続けることは難しい。

 ・量的・質的金融緩和政策の最も重要な波及経路は実質金利であり、
  金利はストック(日銀が保有する国債残高)で決まる部分が大きい。
  日銀の日々の買い入れ額を減らしても保有残高が減らない限り、
  金利が大きく上昇することはない。

 ・量的・質的金融緩和の副作用は、フローで決まる部分が大きい。
  買い入れ額を減らすことで
  政策の副作用と効果のバランスを改善することができる。

御案内のとおり、木内審議委員は、
昨年10月の追加緩和に反対し、
今年4月以降は異次元緩和の縮小を提案されています。

ある組織の中に反対意見を持っている少数の人がいて、
その少数意見が自由に発言できる「風土」がある限り、
その組織は健全なのではないかと、私は思っています。

金融政策は勉強不足で、私にはよく分からないけれど、
今の日銀という組織は、そういう意味で信頼できると思います。