最近の金融市場の動向を、病気やその治療方法に例えて解説していて、
読んでいてとても分かりやすかったです。
そのまま全文を紹介したいぐらいなのですが、
私なりに豊島さんのコラムを要約してみました。
・世界の投資家たちは、「不信症」という心の病を患っている。
この心の病は強い伝染性があり、インターネットを通じて感染する。
「不信症」は慢性の病であり、
これまでは、中央銀行の「金融緩和」という妙薬が効いた。
・最近になって、その薬を処方する主治医である中央銀行の長が、
投薬量を間違えているのではないか、と患者たちが思い始めた。
・イエレンFRB議長が議会証言で、
「追加利上げ」について慎重な治療方針を発表して、
「緩和薬」の点滴は外さないことを強調しても、患者は信じることができない。
・価格変動が心臓に悪い株は売られ、癒し効果があるとされる国債や円が買われた。
・この精神安定剤を求める患者は日に日に急増して、「安心の価格」は連日高まり、
「マイナス金利」というプレミアムを払っても購入希望者が後を絶たない。
・マイナス金利という劇薬の副作用を最も強く受ける銀行の株価も、
欧米で相次ぎ「危機的水準」まで急落している。
・金融緩和剤以外の妙薬はないのかについては、
病気を根治するためには、病巣を取り除く「構造改革」という手術が
最も有効なのだが、強い痛みを伴うので、尻込みする患者が多い。
結果が出るまで時間もかかる。
・財政政策というカンフル剤もあるのだが、既に、過剰投与が甚だしい。
為替レートを使って、痛みを隣の患者に押し付け、
自らの痛みを軽くする手段もあるが、これはこれで、患者同士のいさかいを招く。
・物価も金利も上がらないという低体温症が慢性化するなかで、
量的緩和などの非伝統的な政策手段が試みられてきた。
しかし、その合併症、そして、出口戦略という後遺症予防において、
いまだ成功例が確立されていない。
その間、患者の心拍数を示すボラティリティー(変動率)だけが上がっている。
・まずは為替介入でも資本規制でも、「なんでもやる」ことで、
足元の急性発作を抑えることが喫緊の課題。
う~む、要約と言っても、
ほとんど全文に近い内容になってしまいました。ゴメンナサイ。(苦笑)
ところで、記事では、
投資家は「不信症」という伝染性の強い「心の病」を患っているとのことでしたが、
この「心の病」はジカ熱と同じように私たち国民にも感染しそうで、
なんだか怖いものがあります。
この感染症に効く有効なワクチンを、どなたか開発してくれないでしょうか?
さて、今日は夕方から職場の稲門会が開催されます。
久しぶりに校歌を声高らかに歌って帰りたいと思います。