「ヤングケアラー」という聞き慣れない言葉を見つけました。
今日15日の日経新聞に掲載された
『家族と介護㊤』という記事にその言葉はありました。
記事によると、
家族を介護する15~29歳は約17万7千人(2012年総務省調査)で、
その問題点が次のように書かれていました。
『介護は若者の人生や生活にも影を落としかねない。
学校を中退する。就職をあきらめる。ただ実態はよく分かっていない。
本人にとっては重い負担も、周囲からは「お手伝い」と見られがちだ。
同年代に相談できず、孤立しやすい。
18歳未満の「ヤングケアラー」となると、SOSは一層見えにくい。』
さらに、深刻な問題なのは、ヤングケアラーの可能性のある小中学生の存在で、
母親や兄弟の世話のほか、
祖父母の入浴やトイレの介助に関わる児童生徒がいて、
欠席や遅刻など学校生活への影響も見られるとのことでした。
う~む……、そうだったのか。厳しい現実に言葉も見つかりません。
記事にあった『介護はもはや限られた人々だけの問題ではない。』という言葉が、
重く心にのしかかります。
わが家はどうかといえば、
来月に米寿の誕生日を迎える父は、最近は歩くのが千鳥足になって、
家では補助車が欠かせなくなりましたが、
自転車に乗ることは大丈夫で、ほぼ毎日、碁会所に通っています。
そういう意味では、今のところ認知症の症状もなく食欲も旺盛な父に、
私は感謝しないといけないのかもしれません。
伊集院静さんの名言に、
『人はそれぞれ事情をかかえ、平然と生きている』という言葉がありますが、
介護をされている方は、悩み事や相談事があっても、
ひとり孤独に耐えている実態にあることが、記事を読んで分かりました。
「介護離職者ゼロ」どころか、「介護離学者ゼロ」という目標実現への行程は、
生半可な道のりではないと感じた次第です。