しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

理想と現実のギャップ

昨日は、人事異動に伴う送別会でした。

この飲み会が「今年度最後」で、

しかも私にとっては、「公務員生活最後」の飲み会となりました。

 

さて、今月22日の日経新聞「経営者ブログ」で

鈴木幸一・IIJ会長が次のように述べられていて、

改めて高齢化社会の課題について考えさせられました。

 

『定年を迎えた友人の姿をみるにつけ、ついつい深刻なことに頭がいってしまう。

 誰もが知っていて、解を見つけにくい話である。

 友人も同じだが、引退後の人生がどんどん長くなって、

 仕事をして税金を払うことのない時間も長くなる。

 その上、医療、福祉サービスが必要な高齢の退職者数が急増すれば、

 社会的なコストはどんどん大きくなる。

 そのコストをカバーする労働人口は減少の一途をたどる。

 

 そんな社会が進行する状況に対し、その答えを考えると、

 昔から指摘されていた対応しか浮かばない。

 ①退職後の給付を減らす

 ②退職を後ろにずらし、退職の手当の支払い時期を延ばす

 ③社会的なコストを負担している労働者からより高い税金をとる

 ④社会保険等の社会的コストを民間部門に移すことで、負担費の軽減を図る

 私が思い浮かぶのは、常識的に考えられる域を出ない。』

 

このように述べられたうえで鈴木会長は、

『「一億総活躍」を掲げた安倍政権の狙いは、

 ①と②の実践を政策として掲げたものだろうか。』と指摘されています。

 

私の場合、60歳で定年退職するので②は該当しませんが、

再就職先の給料は現在の半額以下となり、

年金の支給開始年齢も62歳からとなるので、明らかに①に該当します。

また、公務員の場合、4年ほど前に退職手当の見直しがあり、

平均すると約400万円ほど手取り収入が少なくなりました。

そのうえに、年金支給開始年齢も段階的に引き上げられ、

元気なうちは頑張って働かないと、退職後の長い人生を乗り切ることができません。

 

36年前に社会人になって常に思い描いていたのは、

毎日が「晴耕雨読」のような、「ハッピイ・リタイア」の世界でした。

「理想」と「現実」のギャップに、時の流れを感じています。