昨日3日の日経新聞「こころ健康学」は、
『心身の活力 限り有り~重要な課題から始めよ』でした。
大野裕さん(認知行動療法研修開発センター)のコラムは、
次のような興味深い文章で始まります。
『仲間と食事の話をしているときに、最初に好きな食べ物から食べるか、
好きな食べ物を最後に残しておくかが話題になった。
私は好きな食べ物は最後に残すタイプだが、
まったく逆の人もいて話が盛り上がった。
私が好きな食べ物を最後に食べるのは、
最後まで食事を楽しむことができると思うからだ。
一方、最初に好きなものを食べる人たちは、そうすることで気分が良くなって、
最後まで食事を楽しむことができると考えるという。
それはそれで一理あると思うし、
どちらを選ぶかはその人次第、性格が影響するのだろう。』
私は子どもの頃から、大野さんと同じように、
好きな食べ物は最後に残すタイプでした。
楽しみは一番最後に残して置きたかったからです。
ところが、5歳年下の弟は、最初に好きなものから食べるタイプでした。
一家団欒の食事をしている時に、
私のお皿に好きな食べ物が残っているのを、弟が目ざとく見つけると、
「兄ちゃん、それ嫌いやったら、僕が食べたろか?」と、兄を冷やかすのでした。
その会話を聞いて、母はいつもニコニコ微笑んでいたのを思い出します。
このお話しの後に、大野さんは、
こと仕事に関しては、「好き嫌いだけで優先順位をつけることができなくなる」
として、次のように述べられていました。
『仕事の場合は、先に延ばすほど、
うまくいかなくなる可能性が高くなるから注意が必要だ。
重要な課題を先延ばしにしている場合には、
気になって目の前の課題に集中する力が落ちる。
時間が経てば、それだけ精神的にも肉体的にも疲れがたまってくる。
失敗したくないという考えのために、かえって自分の力を発揮できないような状態に
自分を追いやってしまっているのだ。』
う~む、なるほど…。
私が苦手な仕事や難しい仕事をついつい先送りしてしまうのは、
食べ物の優先順位に関する「性格」が関係しているのでしょうか…?
これからは、仕事は重要な課題から取り組むようにしたいものです。
ちなみに、私の弟は、仕事に関してはどうなんでしょう?
難しい仕事は、先に片付けているのかしら?
今度会ったら、聞いてみることにします……。