久々に国際情勢に関する日記です。
昨日12日、国連海洋法条約に基づくオランダ・ハーグの仲裁裁判所は、
南シナ海のほぼ全域に主権が及ぶとする中国の主張を一方的で国際法違反だと断定、
中国が埋め立てを進めた場所も法的には「島」と呼べず、
排他的経済水域(EEZ)などにかかわる海洋権益を主張できないと断じたそうです。
私は、きわめて妥当な、
というか、どう考えてみても当然の判決だと思います。
中国が1950年前後に主張を始めた「九段線」は、
ベトナム沖からマレーシア沖、フィリピン沖をぐるりと囲む線で、
こんな一方的な主張と海洋進出が認められるとしたら、
各国は安心して航行や飛行ができないじゃありませんか…。(怒)
でも、ちょっと心配もあります。
日本最南端に位置する沖ノ鳥島は、中国や台湾は「岩」であるとして、
排他的経済水域を否定する意見もあるとのことで、
『今回、中国が実効支配する岩礁について
フィリピン側が「岩」と指摘したため、
中国や台湾で沖ノ鳥島を「岩」とする声が強まる可能性もある。』
記事にはこのようにも書かれていました。
もう一つ心配なのは、今後の中国の動向です。
「力による現状の変更」を推し進めてきそうな気がしてなりません。
この海域で武力衝突が起きなければいいのですが……。
ここまで書いてきて、
次のように述べられていたことを思い起こしました。
『国際政治においては、対立の真の原因を求め、除去しようとしても、
それははてしない議論を生むだけで、
肝心の対立を解決することにはならないのである。
それよりは対立の現象を力の闘争として、あえてきわめて皮相的に捉えて、
それに対処していくほうが賢明なのである。
それはたとえば、医療でいう対症療法と似ていると言えるかもしれない。』
う~む……、高坂先生の言われていることは、私には半分も理解できないけれども、
とにかく「対処療法」でもいいから、日本政府の外交努力に期待したいと思います。
(今日の日記は、ピントがずれているかもしれません……ゴメンナサイ)