しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

流動的な世の中

月曜日に出し忘れていた可燃ごみを、

今朝ようやく出すことができて、ホッとしています。

生ごみを含んだ可燃ごみを、戸外とはいえ、

自宅の敷地内に一週間も置いていたという状態が、

精神衛生上もよくないことが、今回よく分かりました。

以後、月曜日が祝日の時には十分気をつけたいと思います。

 

さて、政府が来年度から、年金をもらえずにいる高齢者を救済することを目的に、

年金を受け取るために必要な保険料の納付期間を

現行の25年から10年に短縮する方針であることに関して、

今日21日の日経新聞「社説」には、次のようなことが書かれていました。

 

『生活が苦しい無年金の高齢者にとっては

 少しの額でも年金がもらえることは意義があるだろう。

 ただ10年間保険料を払えば年金がもらえるという認識ばかりが広がれば、

 今後国民年金加入者で、10年を超えて

 長く保険料を払い続ける人が減りはしないだろうか。

 10年間の加入で支給される年金はわずかだ。

 それだけでは老後の生活を支えきれず、

 生活保護に頼る高齢者を増やしてしまうことにもなりかねない。

 できるだけ長く保険料を納めてもらい、

 将来の年金額を増やすための方策も同時に講じてほしい。』

 

最初にこの記事を読んだときには、「ごもっともな御指摘」だと思っていました。

ところが、今月16日の朝日新聞「耕論」に掲載された

五野井郁夫高千穂大学教授の次のような記述を読むと、

こちらの御指摘も「ごもっとも」で、今は自分の考えが少し揺れ動いています。

 

『今回の参院選を含め、最近の国政選挙で自民が連勝しているのは、

 低投票率に加えて「経済や生活を良くしてくれそう」だから。

 その点で「野党よりは良さそう」と投票した人は多いでしょう。

 だけど、人びとの暮らしが現状、楽になっているわけではありません。

 目に見えて食べられない人たちが出てきている。 

 国連児童基金の報告によると、

 日本の子どもの貧困格差は先進41カ国で34位と深刻です。

 幼い子がティッシュペーパーに塩をかけて口にしている、

 などという痛ましい記事もありました。 

 生活苦から無理心中を選ぶ事件も多発しています。 

 生活が苦しいにもかかわらず、人びとが政府に対して怒らないのはなぜか。

 それは「自分のせい」と思っているからです。

 「自己責任論」が叫ばれたことがありました。それにまだとらわれている。

 自分の生活が苦しいのはちゃんと貯蓄をしてこなかったから、

 仕事が見つからないのは努力が足りないから、

 お金がなくて子どもが学校に行けないのは 私たち親のせい……。

 全部違いますよね。安心して暮らせる社会を作るのは政府の責任です。』

 

う~む……。この記事を読むと、なんだかやるせない気持ちになります。

先ほどの年金の話に戻ると、長く保険料を払い続けたいと思っていたのに、

諸般の事情で支払いできなかった人が、世の中には大勢いるのではないか…。

それも「自己責任論」で片付けるのは、あまりにも不条理のような気もします。

 

我が家も、家族3人(娘と孫娘を加えると家族5人)が

今のところは食べていける状況にありますが、この先どうなるか分かりません。

今の時代が「流動的な世の中」であることは、間違いないと思った次第です。