しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

働き方は本当に変えられる?

岡本全勝・福島復興再生総局事務局長のHPに、

今月11日付けYOMIYURI ONLINEの

『働き方改革、ドイツに学ぶ点はここだ』という記事が引用されていたので、

私もさっそく読んでみることにしました。

記事の執筆者は、在独ジャーナリストの熊谷徹さんです。

岡本局長のHPには、熊谷さんの提言部分の引用がなかったので、

次のとおり、この日記をメモ代わりにして書き残しておきたいと思います。

 

・まず手始めに、「仕事は人ではなく、企業に付く」という考え方を

   社会全体に浸透させたらどうだろうか。

・その第一歩は、自分が勤務している部署で仕事に関するメールや文書を

 全て電子化し、部内のメンバーが誰でもアクセスできるような

 共有ファイルを作ることである。

 仕事を一人で抱え込まず、同僚と共有すれば、

 自分が不在でも、他の社員が顧客の問い合わせに対応できる。

 こうしたシステムを作らない限り、時短や長期休暇の実現は不可能だ。

・日本ではまず、企業側の意識を変える必要がある。

 「残業が多い社員は、会社への忠誠心がある」という考え方は

 過去のものにすべきだ。

 社員を査定する時は、「長時間残業して成果を上げた社員」よりも、

 「残業をせずに成果を上げた社員」を高く評価するようにする。

・さらに、心身のリフレッシュを促すために、

 まとまった日数の有給休暇を取得できるようにしてはどうか。

 ドイツ企業で一時期働いたことがある日本人の知り合いは

 「生まれて初めて2週間連続の休暇を取った」と感激していた。

・私は、日本でもワーク・ライフ・バランスを改善すれば、

 勤労者の労働意欲が高まり、1人あたりが生み出すGDPは増えると考えている。

 新しいアイデアが生まれるには働きすぎは逆効果。

 むしろ、気分転換をした方がいいというのが私の実感だ。

 過労死や働き盛りの自殺も減るかもしれない。

・経営者が最初に始めるべきことは、

 1日の業務を必要な業務(価値の創造につながる業務)と

 不必要な業務(価値の創造に結びつかない業務)に分類して、

 不必要な業務を徹底的になくしていくことだ。

 

う~む……。どれも、ごもっともなご提言だと思います。

ただ、共有ファイルの作成や業務の仕分けなど

どれも多くの企業や官公庁が、既に取り組んでいるか、

あるいは、すぐにでも取り組めそうな課題なのに、

日本では、いまだに長時間労働による自殺や過労死、うつ病

なくならないのは何故なのでしょう?

 

その要因が、日本固有の組織文化や慣習・慣例などに基づくものだとしたら、

その根絶は容易ではないように思います。