孫娘の誕生日が近づいてきた先日のとある日、
妻と娘が孫娘の将来について話し合っているのが、私の耳にも聞こえてきました。
娘が妻に話している内容というのは、「自分の経験からすると、
大学ではなく専門学校に進学した方が、社会に役立つのではないかしら…?」
というものでした。
その時には聞き流していましたが、今日たまたま、
日経新聞電子版の「マネー研究所」欄で、
『「学歴なんて関係ない」の真実~生涯賃金これだけ違う』
というタイトルの記事を読んでいたところ、
そこにはとても参考になることが書かれていました。
忘れないうちに、その要点を次のとおり抜き出してみました。
・学歴と年収の間には相関関係がある。
厚生労働省の「平成28年賃金構造基本統計調査」によれば、
高卒(正社員、以下同じ)の初任給は平均で16万1300円、
高専(高等専門学校)や短大卒は17万6900円、大卒は20万3400円。
高卒と大卒で月に4万円ちょっとの差がある。
・25~29歳時点の高卒と大卒の年収を比較すると、
男性では10%程度の差だが、年齢が上がるにつれて差が開いていく。
40~44歳時点では20%の差、50~54歳では25%の差になる。
女性はさらに差が大きくて、最大で34%の差。
男性だと、大卒は40~44歳で年収900万円くらい、高卒だと660万円くらい。
50~54歳だと大卒は970万円で高卒が720万円。
・学歴別の推定生涯賃金についてみると、
男性の場合は高卒と高専・短大卒がだいたい2億4000万円。
一方、大卒は2億8650万円、金額で見ると、4600万円ほどの差になる。
・東大、早稲田大、慶応大の卒業生(一部上場企業が対象。外資系企業や非上場企業、
公務員や医師、弁護士などは対象外。)の生涯年収(推計値)についてみると、
早稲田が3億8785万円、慶応が4億3983万円、東大は4億6126万円。
平均的な大卒の男性と比べても、1億~1億7000万円も多い。
う~む……、なるほど。
私は、これまでの37年間の社会人生活を通じて、
「仕事の評価と学歴はほとんど関係がない。」ことを体験してきましたが、
この数字を見る限り、学歴と生涯賃金については相関関係があるのですね…。
ところで、この記事の最後の箇所では、
「親が良かれと思って教育に力を入れても、
子供にとってそれが幸せとは限らないけれども、
一方で、教育を通じて得た知識や問題解決能力、
そして学校などを通じて培った人間関係は、子供の人生を豊かにしてくれる。」
ということが書かれていました。
全くもって、そのとおりだと思います。
また、これも記事に書かれていましたが、
娘には、「孫娘にどんな人生を歩んでほしいのか、
そのためにどういう教育を孫娘に与えるのか」、よくよく考えてほしいと思います。