今日11日の日経新聞社説は、
『マイナンバーを医療に生かせ』というタイトルで、
次のようなことが書かれていました。
『日本に住む人すべてに12桁の番号をふり、
社会保障・税などに関する国と自治体のサービス向上に生かす
マイナンバー制度が始まって1年半になろうとしている。
だが制度について理解はさほど進んでいない。
問題は番号を医療情報に結びつける肝心の制度設計が行きづまっていることだ。
マイナンバーはもともと医療の無駄を省き、患者の利便性を高め、
大災害などの非常時に病院や診療所が困らないようにする社会基盤として設計した。
適切な医療を受けられなかった高齢患者が多かった。
番号から電子カルテなどをたぐり寄せられるようにすれば、
同様の災害があった際に医師や看護師は遅滞なく対処できるはずだ。
~(略)~
公の身分証明になるICチップ入りカードの普及も課題だ。
初年度に3千万枚を配る政府の目算に対し、1300万枚にとどまっているのは、
発行元である「情報システム機構」の大規模システム障害が尾を引いているためだ。
~(略)~
政府はカードに国家公務員の職員証の役割を持たせたが、
警察庁など一部の役所が使用を拒むなど行政府内の足並みが乱れているのも問題だ。
国・自治体の公務員は当然として、
国民健康保険や民間企業の健康保険証として使うなど
「不可欠なカード」にするのが普及拡大への特効薬であろう。』
う~む…、やはりそうですか…。カードの普及は進んでいないのですか……。
私は県庁職員時代に、住基ネット構築に直接関与していた「縁」もあって、
マイナンバーカードについても早々と町役場に交付申請しました。
公の身分証明をはじめ、住基カードに付加していた印鑑証明や図書館利用機能も、
今のマイナンバーカードに引き継がれていて、
持っていればとても便利なことを実感できますが、
社説に書いているような状況が続くと、
マイナンバーカードも住基カードの二の舞になるのではないかと心配しています。
社説ご指摘のとおり、国民一人一人にとって、
「必要不可欠なカード」になることが普及拡大への一番の特効薬だと思います。