しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

今日も夢みる

最近、You Tubeを視聴していたところ、

とっても懐かしい曲に出合うことができました。

その曲は、「万里村れいとタイムセラーズ」の「今日も夢みる」という曲です。

 

♬ あの日の海は 二人のために輝き

  あの日の山は 二人のためにそびえてた

  あの日のすべてを 今日も夢みる

  誰も知らない 誰も知らない

  さみしがりやの 若者の心

  あの日の空は 瞳の色の輝き

  あの日の風は 天使の歌うメロディー

  あの日のすべてを 今日も夢みる

  誰も聞かない 誰も聞かない

  思い出語る 若者の心

  あの日のすべてを 今日も夢みる

  ゆれる小さな 灯消さずに

  今日も夢みる 若者の心

 

この曲を聴いて、芥川賞作家・柴田翔の『されど わらが日々』(文春文庫)の、

次の一節を思い出しました。

『やがて、私たちが本当に老いた時、若い人たちがきくかもしれない。

 あなた方の頃はどうだったのかと。

 その時私たちは答えるだろう。私たちの頃にも同じように困難があった。

 もちろん時代が違うから違う困難であったけれども、

 困難があるという点では同じだった、

 そして、私たちはそれと馴れ合って、こうして老いてきた。

 だが、私たちの中にも、時代の困難から抜け出し、

 新しい生活へ勇敢に進みだそうとした人がいたのだと。

 そして、その答えを聞いた若い人たちの中の誰か一人かが、

 そういうことが昔もあった以上、

 今われわれにもそうした勇気を持つことは許されていると考えるとしたら、

 そこまで老いて行った私たちの生にも、

 それなりの意味があったと言えるのかもしれない。』

 

いつの時代にも、それぞれの困難があると思いますが、

そのような時代にあっても、「ちいさな灯」を消さずに、

明日を夢見て勇敢に進み出していくのが、その時の若者だと思います。

ですから「脱成長主義」は、いくら考えても彼等には似合わないですよね…。

これが昨日の私の「その理由」の一つだとご理解ください……。

 

されどわれらが日々ー (1964年)

されどわれらが日々ー (1964年)