しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

箱弁当のような世界

今日23日は、二十四節気の「処暑」でした。

暦の上では、「暑さが止み、朝夕は心地よい涼風が吹く頃」だというのに、

残暑厳しく、年老いた身体には負荷がかかる一日となりました。

 

さて、昨日22日の溜池通信「不規則発言」で、

「かんべえ」さんが、シンクタンクの国際会議に出まくっている人が、

「最近は、パワーポイントが使われなくなった」

と言われていることを紹介されたうえで、 次のように述べられていました。

 

『~(略)~ その点、わが国はパワポが独自の発展を遂げていて、

 情報を詰め込んだ箱弁当みたいな世界を作って良しとする傾向がある。

 あれはまさしく職人の世界だが、

 あんなものを作っている人はいつまでたっても偉くなれないだろう。

 昔だったら、配布資料はA4の紙に文章力の勝負であったから、

 まだしも作る人の鍛錬になったんだけど。

 美しいパワポを作ることを仕事の目的にしてしまうと、

 ビジュアルや色使いやグラデーションで勝負することになる。

 それでは、情報の本質を掴むという仕事からどんどん離れてしまう。

 もっとも昨今の日本の職場は、「ペーパーレス」という大義名分があるので、

 分厚い資料はちょっとずつ姿を消しつつある傾向にあり、

 これはこれで結構なことではないかと思うのですね。』

 

う~む、なるほど……。

パワーポイントが「情報を詰め込んだ箱弁当みたいな世界」というのは、

ユーモラスな表現ですね……。

確かに、パワーポイントで資料を作ると、要点が分かりやすくて、

しかも見た目がとても美しくなるのですが、 「かんべえ」さんご指摘のとおり、

見た目にこだわるあまり、 資料づくりそのものが目的化することになりかねません。

 

そういえば、 損害保険ジャパン日本興亜が、

2015年度から「働き方改革」に力を入れている取組の事例として、

次のような記事が「日経ビジネスONLINE」に掲載されていました。

 

『例えば資料作りは、「(米マイクロソフトの)ワードを基本とする」とある。

 パワーポイントの資料は見た目はきれいだが、

 絵や図形を多用することで論点やロジックが不明確になると指摘。

 手間がかかる割に本質的な内容に乏しい資料となるいことが多いとして、

 ワードを基本とし、ロジックや論点を文章でまとめることを勧めている。』

(「小さな本社における働き方」と題した

 20ページにわたる社員向けのハンドブックに、

 こうした運用上のルールが書かれているとのことでした。)

 

ところで、私の今の職場はどうかというと、

そもそもパワポが入ったパソコンが1台しかないので、

必然的にワードやエクセルで資料を作ることになります…。(苦笑)