今日12日の朝日新聞デジタル版に、
昭和史に詳しいノンフィクション作家・保阪正康さんへのインタビュー記事が掲載されていました。
今回の衆院選挙が歴史の中ではどう位置づけられかについて、
とても含蓄に富むお言葉がありました。以下は、そのQ&Aの抜粋です。
Q.投票の判断基準になる争点をどう考えますか。
この三つを党の政策としてどうするか、それが争点と考えます。
A.戦前は「国難」や「非常時」が日常的に使われていた。
時代や言葉に対するデリカシーが感じられない。そのうち「非常時」が飛び出すのでは。
Q.政治家のモラルはどこにあるのでしょう。
A.時代を超えて生き残るモラルはヒューマニズムだと思います。
うそをつかない、誰にでも平等など、人間の存在にかかわる人生観や哲学。
Q.歴史に学ぶ政治家はいないのでしょうか。
A.保守革新を問わず、昭和史の中に答えを探そうとする政治家を知っています。
問題意識を持つ人は、どこかで自制心が働くと信じたい。
心配なのは棄権。現状を肯定、固定することになる。
候補者と100%意見が合わなくても、さしあたり「次善の策」で判断するしかない。
歴史は国家ではなく国民がつくる。
我々には知る権利という市民的権利があることを、義務教育で教えるべきです。
我々の側から発想を変えないと、社会は変わりません。
う~む、なるほど‥‥。
このなかで、特に私が注目したのは、
『心配なのは棄権。現状を肯定、固定することになる。
候補者と100%意見が合わなくても、さしあたり「次善の策」で判断するしかない。』
という言葉でした。
現状を肯定、固定化しないためには、
「セカンドベスト」の選択であっても、棄権せずに投票に行くことが大切なのですね‥‥。
いつも選挙を棄権している我が娘にも、この旨、必ず伝えたいと思います。