しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

歴史は国民がつくるもの

今日12日の朝日新聞デジタル版に、

昭和史に詳しいノンフィクション作家・保阪正康さんへのインタビュー記事が掲載されていました。

今回の衆院選挙が歴史の中ではどう位置づけられかについて、

とても含蓄に富むお言葉がありました。以下は、そのQ&Aの抜粋です。


Q.投票の判断基準になる争点をどう考えますか。

A.憲法9条、米国のトランプ政権との関係、北朝鮮への対応、

  この三つを党の政策としてどうするか、それが争点と考えます。

Q.北朝鮮問題と少子高齢化が「国難」とされました。

A.戦前は「国難」や「非常時」が日常的に使われていた。

  時代や言葉に対するデリカシーが感じられない。そのうち「非常時」が飛び出すのでは。

Q.政治家のモラルはどこにあるのでしょう。

A.時代を超えて生き残るモラルはヒューマニズムだと思います。

  うそをつかない、誰にでも平等など、人間の存在にかかわる人生観や哲学。

Q.歴史に学ぶ政治家はいないのでしょうか。

A.保守革新を問わず、昭和史の中に答えを探そうとする政治家を知っています。

  問題意識を持つ人は、どこかで自制心が働くと信じたい。

  有権者も4~5割を占める無党派層がバランスをとるでしょう。

  心配なのは棄権。現状を肯定、固定することになる。

  候補者と100%意見が合わなくても、さしあたり「次善の策」で判断するしかない。

  歴史は国家ではなく国民がつくる。

  我々には知る権利という市民的権利があることを、義務教育で教えるべきです。

  我々の側から発想を変えないと、社会は変わりません。


う~む、なるほど‥‥。

このなかで、特に私が注目したのは、

『心配なのは棄権。現状を肯定、固定することになる。

 候補者と100%意見が合わなくても、さしあたり「次善の策」で判断するしかない。』

という言葉でした。

現状を肯定、固定化しないためには、

セカンドベスト」の選択であっても、棄権せずに投票に行くことが大切なのですね‥‥。

いつも選挙を棄権している我が娘にも、この旨、必ず伝えたいと思います。