しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「脱・まじめ」な生き方を学ぶ

町立図書館で借りてきた『まじめの罠』(勝間和代著:光文社新書)を読了しました。


まず初めに、著者はこの本の要点を、随所で次のように分かりやすく整理されていました。

・「まじめな人」の典型

 ①与えられた枠内で最大限の努力をしてしまう人

 ②その枠自体が間違っているのではないかという発想のない人

 ③そういうことに疑問を持つ人はふまじめだとかしか物事を捉えられない人


・まじめな人の3つのスキル不足

 ①ランク主義に染まり、価値観、視野に「多様な視点」がない

 ②「決まり」を疑うような、問題設定能力がない

 ③自分自身を客観視できるようなメタ認知能力(認知している自分を認知する能力)がない


・「まじめ教」から抜け出したときに得られるご利益

 ①労働時間が短くなる

 ②お金が儲かるようになる

 ③人を非難しなくなる

 ④人生に満足できるようになる など


・「まじめの罠」から抜け出すための6つのソリューション

 ①失敗を恐れるな

 ②問題設定そのものを疑え

 ③動物的な勘、身体感覚を養え

 ④独立した経済力を持て

 ⑤自分のまじめさや常識を疑え

 ⑥正しい自己認識を持て


さて、著者である勝間さんは、仕事も家庭も120%のまじめさで取り組んだ結果として、

メニエール病にかかって耳が聞こえなくなり、家庭生活は離婚の危機を迎え、

子どもたちの精神的な不安定さも増すようになった」と書かれていました。

あの万能の勝間さんが、私と同じメニエール病を経験されていたのは意外でしたが、

それだけに、実体験に基づいて書かれたこの本には、説得力がありました。


なお、この本にはいろいろと印象に残る記述がありましたが、そのなかの一つが次の記述でした。

『まじめな人というのは、常に何かに追い立てられ、

 いつも他人の評判や顔色ばかりを気にして生きています。

 しかし、「まじめの罠」から抜け出すことができれば、たとえ人にどんな顔をされても、

 何とも思わなくなるでしょう。人の評判を気にしたり、人と比べてしまったりすること自体が

 不幸の源泉だと気づくのですから。』


自分がまじめに努力をするよりは、自分の努力が報われる環境選びや

環境づくりにより努力をすべき‥‥。

もう遅いかもしれませんが、私もそういう「脱・まじめ」に上手に取り組んでいきたいと思います。

まじめの罠 (光文社新書)

まじめの罠 (光文社新書)