買い物の途中に、桜の木がある松前公園に立ち寄ってみました。
下の3枚の写真は同じ桜の木で、少しずつ近づいて撮ったものです。
今はおそらく三分咲きといったところでしょうか? 次の週末には満開の桜が観れそうです。
さて、今日の朝日新聞デジタル版「ひもとく」で、
ベストセラーになった『定年後』(中公新書)の著者・楠木新さんが、三冊の本を紹介されていました。
そのうちの一冊が城山三郎の『毎日が日曜日』で、次のように述べられていました。
『私はこの3年間、数多くの定年退職者から話を聞いてきた。
そこで感じたことは、人は一度に変われないということだ。
退職すると仕事だけでなく、人間関係も背負っていた義務や責任も同時に失う。
この定年前後のギャップに対処するには現役の時から準備が必要である。
城山三郎の『毎日が日曜日』は、長く海外で働いた商社マンが
京都に単身赴任する場面から物語は始まる。
綿密な取材によるリアリティーある経済小説であるが、
同時に日本の生活になじめない子どもを持つ家族の物語でもある。
48歳の主人公に交差させる形で定年退職した彼の先輩が何度も登場する。
城山氏は会社の内と外にいる2人の対比のなかで働く意味を問うている。
仕事や家族の課題を抱えて立ち往生している中高年社員は少なくない。
彼らは、イキイキと働き、いい顔で定年後を過ごすためのヒントを求めている。
この小説のように、現役の会社員が自らを振り返ることができるリアルな物語、
個人的な体験がもっと提供されることが望まれる。』
この文章の中で私が印象に残ったのは、
「人は一度に変われない」と「いい顔で定年後を過ごす」という言葉です。
定年退職してからまもなく2年が終わろうとしている私は、
この「言葉の重み」が、この2年間の様々な体験を通じて、分かってきたような気がします。
定年退職後、働くことに重荷を感じている私を周りの人が見ると、
きっと「イキイキ」や「いい顔」には程遠い存在なのだと思います。
3年目を迎えるに当たって、もう一度『毎日が日曜日』を読んでみたくなりました。
それはさておき、現役の皆さんは、くれぐれも定年後に備えて「準備」を怠りなく‥‥。