今日の朝日新聞「社説」は、『奨学金破産~返せる仕組みへ工夫を』といタイトルで、
そこには次のようなことが書かれていました。
『大学や専門学校などで学ぶため奨学金を借りた人や、保証人になった親族らの自己破産が、
16年度までの5年間で延べ1万5千件もあることがわかった。
奨学金だけが原因なのか、必要以上に借りたのではないか、といった声も耳にする。
むろん完済するのが義務だが、そうできない事情や制度の問題点にも目を向ける必要がある。
まず挙げられるのは、卒業後の仕事の不安定さだ。
3カ月以上滞納している人は、減る傾向にあるものの、なお16万人、全体の4%いる。
3人に1人は非正規労働で、失業や休職中の人も8人に1人。7割は年収が300万円未満だ。
非正規雇用の拡大が影を落としており、これを自己責任の一言で片づけることはできない。
借入額が数百万円にもなる背景には学費の高騰がある。
国立大でも授業料は年53万円余で、30万円だった30年前とは負担の重さが違う。』
う~む‥‥。自己破産の件数がそんなにもあるのですか‥‥。
東京で大学生活を送った私も、奨学金のお世話になりました。
奨学金のおかげで、高額の法律専門書やその他の本を買って、勉強することができました。
大学卒業後は故郷の地方自治体に就職して、無事に奨学金を完済することができましたが、
それほど高くない給料から奨学金を返済するのは、正直言ってかなり苦しかったです。
奨学金の返済は結婚してからも続きましたが、妻からは、奨学金という負債があることを、
結婚の際に私が自己申告しなかったことについて、後々まで不平不満を言われました。
ちなみに、我が娘も、東京での大学生活で奨学金のお世話になりましたが、
今も親の助けを借りずに頑張って返済を続けています。
この社説では、自己破産防止のためのいくつかの提言がありましたが、
私と娘の経験からは、返済の負担がない、あるいは負担が少しでも軽くなるような、
給付型奨学金のメニューを充実すべきではないかと感じました。
前途有望な若者への投資は、いつか必ず社会に還元されると思います。