しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

人口減少社会を考える

町立図書館で借りてきた『未来の年表~人口減少日本でこれから起きること』

(河合雅司著:講談社現代新書)を読了しました。

アマゾンの本書の内容紹介には次のように書かれていました。


『日本が人口減少社会にあることは「常識」。

 だが、その実態を正確に知る人はどのくらいいるだろうか?

 人口減少に関する日々の変化というのは、極めてわずか。ゆえに人々を無関心にする。

 だが、それこそがこの問題の真の危機、「静かなる有事」である。』


はぃ‥、人口減少社会が「静かなる有事」であることは、まったくそのとおりだと思います。

また、本書では、次世代のために、いま取り組むべき10の処方箋が示されています。

いずれの処方箋も、その実現には多くの困難が伴うことが想定されますが、

取り組むべき課題についての認識を共有することこそが大切だと思いました。

でも、私を含めて、個々人にはいったい何ができるのでしょう‥‥?

もどかしいものがあります‥‥。


ところで、『人口減少 若者たちの不安の正体』と題した

今日の朝日新聞デジタル版「波聞風問(はもんふうもん)」を読むと、

原真人編集委員が次のようなことを書かれていました。


『年に何回か大学の授業で話をすることがある。ここ1年で接した学生は約800人。

 そのつど彼ら彼女らにたずねてみる。「日本の未来に楽観的?それとも悲観的?」と。

 驚くのはどの大学でも学生の99%が悲観的なことだ。

 理由もたずねてみた。日本の競争力の後退、人工知能に仕事を奪われる‥‥。

 今風の課題をあげる学生は思いのほか少数派だった。

 多数があげたのは「人口減少」「超高齢化」「社会保障の未来」。

 つまり学生の不安をなくすのに必要なのは、物価を上げることでも株価を維持することでもなかった。

 地に足の着いた課題の解決なのである。』


う~む‥‥。

99%の大学生がこの国の未来に悲観的なことを、私たちは重く受け止める必要がありますよね。

でも、彼ら若者世代が、この国の「静かなる有事」を正確に理解していることに、

むしろ「一条の光明」を見出すべきなのかもしれません。