今日は朝から久しぶりに雨が降りました。
気温も30度に届かず、過ごしやすい一日となりました。
さて、今日9月1日は防災の日、
日経新聞の特集「平成の30年」は、「大災害を生きる」というテーマでした。
歴史を振り返っても、災厄の波が繰り返し繰り返し打ち寄せるこの国で、
先祖を含め私たちは、どのような「精神性」を身につけるに至ったのか、
また、これからどう災害に向き合っていくべきなのか、
記事での特筆すべき記述を、次のように抜き出してみました。
・日本人の精神には「平家物語」に漂うような無常観が育っていったといわれる。
それは災害に対する一種の諦念につながり、
いまいましい過去を忘れ去ろうとする心性を生んだ。
・加えて昭和後期には、大地震の長い空白期が訪れる。
この空白は日本人の忘却癖を募らせ、油断を誘ったに違いない。
災害への向き合い方は変わりつつあるが、備えが徹底しているわけではない。
最悪の事態を考えないようにして、この国の人々は生きている。
・もうひとつ、日本人の心に抜きがたく宿るのは「再生幻想」だ。
関東大震災から立ち直り、壊滅的な戦災からもよみがえった日本なのだから、
国難に直面しても必ずや復興するという楽観である。
鴨長明はひとしきり被害の深刻さを述べて、こう結ぶ。
「月日かさなり、年経にし後は、ことばにかけて言ひ出づる人だになし」
800年後を生きるわたしたちは、平成の歳月に起きた災禍を、
まず「言葉にかけて」語り続けなければなるまい。そして諦念も楽観も捨てなければなるまい。
う~む、なるほど‥‥。
私たちが惨禍から学んだのは、「諦念」、「忘却」、「楽観」ですか‥‥。
また、「再生幻想」という言葉も気になりました。
私も、日本という国、日本人という民族の「底力」を信じている一人で、
「日本はこれまでも、そしてこれからも、どんな困難に直面しても必ずや再生する」‥‥、
このような考えの持主なのですが、
記事ではそれが「根拠なき楽観では困る」と鋭く指摘していました。
「諦念」、「忘却、「楽観」よりも、まずは「備え」ということでしょうか‥‥。
心したいと思います。