この時間、東の夜空に、まんまるいお月様がくっきりと見えます。
さて、今日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、故・宮沢喜一さんの
『自由はある日突然なくなるものではない。それは目立たない形で徐々に蝕(むしば)まれ、
気がついたときにはすべてが失われている』という言葉で、
いつものように、鷲田清一さんの次のような解説がありました。
戦時下の日々をふり返りまず思い出すのは、生活の困窮以上に、
自由と批判への圧迫だったと言う。
僅(わず)かな変調を軽く見たことが強権への全面屈服につながった。
そしてこの「魔性の歴史」を二度とくり返すまいと、
《蟻(あり)の穴から堤も崩れる》という諺(ことわざ)を引く。「新・護憲宣言」から。』
宮沢さんのこの「ことば」を読んで、二つのことが頭に浮かびました。
その一つは、「自由」という言葉を他の言葉に置き換えても、十分に意味が通じるということ。
たとえば、「信用」、「信頼」、「お金」、「時」、そして「夫婦の愛」‥‥など。
おっと‥‥、「夫婦の愛」が失われているのは、我が家だけの問題であって、
多くの家庭は「夫婦円満」なのだと思います。
もう一つは、「ある日突然」という言葉で、トワ・エ・モアの同名の名曲を思い出しました。
♬ ある日そっと 近寄る二人 二人をへだてた 壁をこえるの
そして二人 すぐに知るの さがしてた 愛があるのよ
ある日突然 愛し合うのよ ただの友だちが その時かわる
いつか知らず 胸のなかで育っていた 二人の愛
う~む‥‥。(沈黙) 私たち夫婦にも、こんなときめいた瞬間があったのかしら‥‥?
まぁ~何事も、「得るは難く、失うは易し」というのが、変わらぬ真理なのだと思います。