今日は日中でも気温が10℃に届かず、この時期らしい寒い一日となりました。
さて、朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、
哲学者・鷲田清一さんが、古今東西の様々な人の言葉を紹介するコラムで、
「今日はどんな言葉に出合えるのかな?」と、毎日楽しみにして読むのが私の日課になっています。
その「折々のことば」にちなんだコンテストのことが、
同じく今日の朝日新聞一面コラム「天声人語」で、次のように紹介されていました。
少々長くなりますが、その全文を引用させていただきます。
『つらい時、壁にぶつかった時だからこそ、胸の奥深くにしみいる言葉がある。
今年で4回目となる「私の折々のことばコンテスト」に、
全国の中高生から2万7千件もの作品が寄せられた。
「頑張った匂いがする」。中1の佐藤彩羽(いろは)さん。
つらかった小学校のころ、お母さんから何度もかけられた言葉だ。
涙の跡を残して帰宅すると、何も尋ねずギュッと抱きしめてくれた。
聴覚に障害のある高2沢田絢香さんは、お母さんの言葉に涙がこぼれた。
「障害のことで親を責めたことがないね」。困難な発音訓練も幼いころから親子でやり通した。
耳の手術の前日、「あなたは耳のせいにして諦めたこともないね」とも。
お父さんの口癖も、聴く人を得れば名言になる。「まずは根拠の無い自信から」。
中1阿部りつ禾(か)さんのお父さんは、何か初めてのことに挑むとき、
家族の前で自分をそう鼓舞する。サケをさばく。エプロンを縫う。
失敗してもいい、まずは自信をもって。その気にさせられるひと言である。
高2の将積(まさづみ)沙矢香さんが挙げた言葉もお父さんから。
「『どうせ』ってもったいないで」。
大嫌いな数学の難問を「どうせ私なんか解けへんもん」と投げ出した日のこと。
「どうせ」という言い訳の沼にはまると、前に進めなくなる。そう教えてくれた。
友だちのこと、勉強のこと、部活のこと、家族のこと、夢のこと――。
受賞作の一つひとつに10代の感性がきらめく。
これら珠玉の言葉は、世代を超えて私たちを支えてくれる。』
う~む、なるほど‥。「頑張った匂いがする」ですか‥。とても素晴らしい言葉ですね。
今度、私も、孫娘に言ってみたいと思います。
そして、コラムを読んで思いました。
一日一日を大切・懸命に生きている人が発する言葉は、やはり珠玉の輝きがあるのだと‥‥。
そういえば、先日亡くなった叔父は、私に会うたびに
「しんちゃん、ええか‥。お父さんも嫁さんも、どちらも大事にせいよ!」と言っていました。
今振り返れば、この言葉は私にとって、「珠玉の言葉」だったのと思います。