今日18日の日経新聞一面コラム「春秋」を読んで、
自分が阪神タイガースのファンであることを、突然のように思い出しました。(苦笑)
プロ野球の一球団の、その一球団の一選手のことについて書かれたコラムも珍しいと思うので、
少々長くなりますが、その全文を次のとおり引用させていただきます。
『数年前、大阪に勤務していたころの話である。
休日の早朝にスポーツジムへ行くと、がっちりした体格で目つきの鋭い男性が、
黙々とマシンに向かい背筋を鍛えていた。プロ野球阪神の鳥谷敬選手だ。
ひたむきさが近付きがたいオーラと化し、周囲を圧するようだった。
忍び寄る衰えを跳ね返そうと、鍛錬を積んでいたのだろう。
今年16年目、37歳のベテランがキャンプで周囲へ大いに刺激を与えているという。
長く守備の要、遊撃を固めたが、一昨年以降は三塁や二塁に回った。
打撃不振などで連続出場も途切れている。
そんな中、昨秋、新監督に「遊撃に復帰したい」と直訴したと聞く。
沖縄・宜野座で若手と同じ練習メニューをこなし、居残ってさらにバットを振っていたらしい。
「動きのキレもよく、明日、開幕でも大丈夫なくらいです」と担当記者が話していた。
過去の栄光や経験だけでは生き残れない勝負の世界。
定年の延長や再雇用が常になりつつあるサラリーマンも参考にすべき点がありそうだ。
まず、目標と自らの力量を見極め、技量の向上を怠らないことだろう。
今年の阪神のスローガンは「ぶち破れ!オレがヤル」。
個々の選手の発奮でチームが浮上できれば理想の姿か。まして、ベテランが先陣を務められたら‥‥。
伝統を誇りながら、なかなかテッペンが取り戻せない企業の姿とも重なって、目が離せない。』
毎年、夏まで「賞味期限」が持たない阪神タイガース‥‥。
それでも阪神ファンをやめられないのが、阪神というチームの摩訶不思議な魅力なのだと思います。
その阪神の中心選手である鳥谷選手は、ここ数年は往年の姿とは程遠く、
正直言って私は、そろそろ引退の時期が近付いているかもしれないと思っていました。
でも、今日のコラムを読むと、まだまだ頑張っておられるようで、誠に頼もしい限りです。
そして、その鳥谷選手の姿を「サラリーマン」や「企業」に結び付けるのは、
さすが日経新聞のコラムニストだと感心しました。
ところで、阪神は、来る4月16日に松山市の「坊ちゃんスタジアム」で、
ヤクルトと対戦することになっていて、私はもちろん観戦に行く予定です。
衰えを跳ね返した鳥谷選手の雄姿が見られることを、今から楽しみにしています。
私も自らの力量を自覚しつつ、鳥谷選手を見習って、もう少し「老体に鞭打つ」ことにします‥‥。