今日の日経新聞電子版「出世ナビ~キャリアの原点」に掲載された
阿部豊太郎・丸美屋食品工業社長へのインタビュー記事を興味深く読みました。
阿部社長は、「94年に社長就任して以来、変えたこと、変えなかったことは?」
との問いかけに、次のように答えられていました。
・変えなかったのは消費者本位。
消費者視点に立ち、消費者から信頼される商品を作るということですね。
ブランドは我々にとって最大の資産ですので、要するに、変なものを出さないということ。
・「のりたま」などは、おばあちゃん、ひいおばあちゃんも食べたということで、
3世代、4世代にわたって愛される商品に育っていますから、思い出もあるわけです。
消費者が納得のいくような中身、価格も含めて、品質のしっかりしたものを出していかないといけません。
それは常に心がけています。
・変えたものと言えば組織でしょう。94年当時と変わっていないのは経理ぐらいじゃないでしょうか。
あとは全部、変えました。それもいっぺんに変えたのではなく、20数年間かけて徐々に変えてきた。
・「のりたま」も、大きくは過去に8回、リニューアルしています。
私が社長になってから最初のリニューアルは96年にしていますが、
この時は卵の食感を求める消費者の意見を参考に、「たまごそぼろ」を追加して粒子を2種類にしました。
見栄えもしますし、味も深く、コクのある味になる。
それと、空気や光を通さないフィルムを採用し、保存性も高めたのもこの時からです。
私は、毎日作るお弁当で、「のりたま」をはじめ、丸美屋のふりかけのお世話になっています。
記事によると、その「のりたま」の発売は1960年だとか‥‥。
ということは、私は5歳の頃からほぼ60年間、「のりたま」の味に慣れ親しんでいるということです。
そして、驚くのは、丸美屋食品工業は、このブランドという資産を守るため、
過去に8回も「のりたま」のリニューアルしているという事実です。
ここでも、「変わらずに生き残るためには、自ら変わらなければならない」という原理が、
見事に生かされているのですね‥‥。
(追記) ちなみに、私のお気に入りは、「のりたまバラエティー」(5種×4袋)という商品です。