先月28日の日経新聞「NIKKEIプラス1」の「なやみのとびら、著名人が解決!」欄に、
三重県の50代の男性が、次のような「なやみ」を相談されていました。
『なぜか妻の前に出ると、すぐに謝ってしまいます。
悪いことをした実感はなくても、怒られまいと思って事前に謝ると、
それがかえって裏目に出て、また怒られます。謝らないと、いつまでも責められます。
どうしたらいいでしょう。』
この「なやみ」に、脚本家の大石静さんが、次のような励ましのアドバイスをされていました。
『‥‥あなたの奥様も多分、思うように流れてゆかない自分の人生に苛立ち、
風貌の衰えにも苛(さいな)まれ、家で無防備に老いを見せるあなたにうんざりし、
何か意味不明に腹が立つのでしょう。
ストレス発散というような単純なものではないですが、漠たるイライラを、
一番身近な夫にぶつけてしまうのです。
それ自体、甘えているといえばいえますし、信頼しているともいえます。
怒っても、あなたは出て行かないと信じてもおられるでしょう。
~ (中略) ~
この先、もう少し年を重ねると、体力も弱ってきて、
これはもう、お互いやさしい気持ちで助け合わないと生きられないな、と思うようになりますよ。
私も60代半ばになったら、夫を叱らなくなりました。
心穏やかに過ごす方が、楽だと気づいたからです。恐らくお宅もいずれは、そうなっていきますよ。
それまでは戦わず、とりあえず今まで通り謝りながら、時を過ごして行かれたらどうですか?
奥様はきっとそのうちやさしくなりますから、その時を楽しみに、もう少しだけ我慢して下さい。』
う~む、なるほど‥‥。世に言う恐妻家は、私だけではなかったのですね‥‥、安心しました。
日頃は、私と私の父の世話によるストレスで、意味不明に腹を立てられている我が家の奥様も、
とうとう来年は年女の60歳になります。
大石さんの体験談によると、我が家の奥様も、そろそろやさしくなる年齢に達するのかもしれません。
私もその時を楽しみに、今は決して戦わず、じっと我慢することを心掛けたいと思います‥‥。
恐妻家への適切なアドバイス、ありがとうございました。