日経新聞では今月から、澤部肇・TDK元会長の「私の履歴書」の連載が続いています。
第9回目の今日は、『大歳学校~日曜にマンツーマン指導 数字より大切な「心」教わる』
というタイトルで、次のようなことが書かれていました。
澤部さんが入社7年目、28歳の時に、当時の大歳寛・社長室長から、
マンツーマンで指導を受けた体験を、振り返って語られたものです。
『‥‥‥日曜仕事で会話が増えた大歳さんから聞くマネジメントのイロハは、
青二才の私には糧になる話ばかりだった。
事業計画の話のときには、未達だけでなく、上回るのも良くないと教えられた。
部門は低い目標を立てがちだからで、2割以上も上回るような計画は甘いという。
本社は現場をしっかり把握して適切な計画に仕上げないといけないのだった。
中期計画の未達をご破算にして、作り直すのもおかしいと言った。
質的な目標は変えず、数字は達成の時期をずらせと習った。
会社は遠足じゃないんだから、楽しかったうれしかったでは駄目で、数字で語れとうるさかった。
「しかし数字より大事なものがある」とも言っていたのが大歳さんの面白いところだ。
何かと聞くと「心や」と自分に言い聞かせるようだった。‥‥‥』
う~む、なるほど‥‥。
計画と実行と実績について、示唆に富むお言葉です。国や地方自治体にも当てはまりそうですね‥。
でも、その数字が盛りだくさんの計画に「心」がこもっていないと、
自己満足の世界に陥り、結局は「絵に描いた餅」になってしまうのだと思います。