しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

見たいものしか見えない

今日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、認知心理学者・下條信輔さんの

「ヒトは自分の見たいものしか見(え)ない」という言葉で、

いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。


原発の“安全神話”からさまざまの依存症まで、あるいは流行から賭博や株式相場まで、

 人の判断には自分でも気づかない枠組みがあり、フィルターがかかっていると、認知心理学者は言う。

 まなざしに期待のバイアスがかかり、他人の動きにもつい惑わされる。

 厄介なのは、辻褄(つじつま)を合わせようとしてますます自身の判断に固執し、

 引き返せなくなること。「潜在認知の次元」から。』


はぃ‥、この「見たいものしか見えない」という言葉は、あまりにも有名で、

いろんな文献で引用されていたと思うのだけれど、その原義は、

誰が、いつ、どこで、どのように書いてあったのか、さっぱり分かりませんでした。


こういう時には、ネットはありがたい存在で、調べてみると、作家の塩野七生さんが、

ユリウス・カエサルの次のような言葉を紹介されていました。

『人間ならば誰にでも、現実の全てが見えるわけではない。

 多くの人たちは、見たいと欲する現実しか見ていない。』


う~む、なるほど‥‥。由緒ある名言だったのですね‥。

このように、自分が感銘を受けた名言は、極力、メモに残しておきたいと思うのだけれど、

ついついネットの名言集など、簡単に調べられるツールに頼ってしまいます。

ですから、なかなか自分の血となり肉となることがありません‥‥。(反省)